古書窟揚羽堂 ～ 古本屋残酷物語

今日は寒い。

身も心も凍てつきながら一日、孤独に仕事をする。

ぬくもりが欲しいなぁ、どれ、秘密の魔法のランプでもこするか、とイイ歳して思っていたところ、
ご存知！魔人、いや、真人【安土堂】さんから電話がかかってきた！

それによると、真人の今日のメッセージは３つ。

１）：「本の散歩展初日の夜に何度も電話をかけてすまなかった。2日目の補充の邪魔をしたんだね。」

「いや、大丈夫です。リュックに補充商品をそのまま入れて、2日目に場で値付け多少補充しましたから。」

「それじゃあなた、ブログに書いた事と違うじゃないか」

「はい？どういう事です？」

「補充出来なかった、と言うから、私は気にしてたんですよ。デリカシーってものがあるから。でも、補充出来たんでしょ？じゃあ、迷惑かけてないんだね。よかった。ところでデリカシーって言葉の意味わかる？」

これが1点。（ちなみにデリカシーの意味は気遣いと答えておいた。）

2）：「今日ね、神田の本部に行ったらね、職員の畑野さんから声をかけられてね、
安土堂さん、大受けですよっていうわけ。揚羽堂さんのブログ、みんな読んでるみたいだよ。」

「ああ、そうですか、なんか恥ずかしいですね～」

「今、言った事は書いておいてね、畑野さんの名前、出しておいてね。」

「分かりました！」

これが2点目。（そういえば畑野様、遅れていた組合費と日本の古本屋の利用料金、今日の昼に振り込んでおきました！いつも御迷惑をおかけいたしております。）

3）：「あなたはブログを10年続けなさい。そしたら10年後に私があなたに直木賞を取らせてあげるから。」

「え？ホントですか！？それ、ブログに書いてもいいすか？」

「ああ、書いて構わんよ。この安土堂が揚羽堂に直木賞を取らせてあげる、と。」

これが3点目！なんてこった！小説を書いた事もないのに10年後！直木賞か！やったぜ！


酔った真人の戯言なのに、なんでこんなに気持ちが明るくなるのだろう。

寒い夜がカッカカッカしてきたぜ！ウシ、裸になってシャドウボクシングでもするか！