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カテゴリ:音楽・映画
フランシス・フォード・コッポラ監督の「地獄の黙示録」は、映画史上に残る名作の一つで、私も大好きな一作だ。
そのおもしろさの中核というのは「正常な人が結局一人もいない」という情況にあって、それが戦争だからなおさら個々の異常さが強調されて感じはするけれど、結局平和に暮らしている世の中であっても誰一人「正常」ではないという意味で戦争というのは日常の延長上にあるという点もまた見えてきて面白いなと思う。 この映画に関する Wikipedia の記述を見ていると、セットは壊れるわ、俳優は逃げ出すわ、俳優同士が仲悪いわ、俳優は死にそうになるわ、最後には監督がこだわりすぎて編集に二年もかかっちゃうわ、もうむちゃくちゃな映画である。その上制作費90億円の半分くらいを監督自身が出費しているという、もう映画道楽もここまでくるとすごい話である。 印象的なシーンは数々あるが、自分がサーフィンするためにベトコンの基地をナパームで一掃しちゃうキルゴア中佐のエピソードはこの映画で一番有名なシーンだろう。大音響で「ワルキューレの行進」を鳴らしながら爆撃をかけるヘリ部隊のビジュアルはしびれが来るほど異常である。 責任者のいない部隊、戦場に不時着して壊れゆくプレイメイト達、フランス人入植者の静謐な暮らしぶりなどなど、何度見ても飽きない映画の一つだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.12.23 00:26:38
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