フィラリアの
予防薬も
治療薬も科学的に言えば
駆虫剤だ。薬剤としても駆虫剤に分類されている。いわゆる予防薬はフィラリアの幼虫を、治療薬は成虫を駆除する薬だ。
駆虫剤を予防薬と称して販売しているのは愛犬家を惑わす
不当表示で誇大広告だ。最初から愛犬家を惑わすことが目的なら、
虚偽表示だ。
フィラリア症予防薬は
ワクチンではない。ワクチンは犬の体内に免疫を作る薬だ。犬の体内にわずかな病原菌などの異物(抗原)を注射して、その異物と戦う免疫(抗体)を犬の体内にあらかじめ作っておくものだ。本物の病原菌が大量に侵入した場合に無難に対応できるように防衛態勢を作っておくものだ。つまり、ワクチンは、あらかじめ敵の病原菌の侵入に備えて、免疫という自衛隊を作っておく薬だ。だから、予防薬と言う。罹病してから使う治療薬とは違う。
ところが、フィラリア症のいわゆる予防薬は、蚊に刺されてフィラリアの幼虫が犬の体内に入ってしまった後に効果がある薬だ。犬の体内にすでに侵入している病気の原因になる
ミクロフィラリア(幼虫)を殺す薬だ。だから、予防薬というのはおかしい。駆虫剤とか、殺虫剤と言うのが正しい。
市販のフィラリア症予防薬には
牛や豚に使用する畜産動物用駆虫剤と全く同じ化学物質を主剤にしているものがある。
イベルメクチンという薬剤で、
牛や豚肉の有害物質残留検査対象物質に指定されている。基準値をこえた肉は廃棄処分される。人が食べると、害があるからだ。
ところが、牛豚の駆虫剤を犬に使う場合は予防薬と言い換えている。非科学的で不合理だ。人も犬も哺乳類で、同じ仲間の動物だ。犬にも害があるのは当然だ。
イベルメクチンは副作用が大きく、犬が死んだ事例も公表されている。獣医の中には牛豚用の駆虫剤を水で薄めて、原価がゼロに近いイベルメクチンを売ってぼろ儲けをしている悪徳獣医もいるようだ。つまり、注射薬は要注意だ。
もし、フィラリア薬を選ぶなら、ミルベマイシンの錠剤が安心だ。死亡例は報告されてない。
なぜ、予防薬と言い換えるかは、予防薬と称した方が沢山売れて、儲けが増えるからだ。しかも、安価な牛豚用駆虫剤を高価格で売りつけている。いずれ食肉になる動物に使う危険な薬剤を10年以上も生きる愛犬にも使っている。一種の詐欺商法だ。多くの愛犬家が騙されている。そのことを知らない愛犬家が多い。
フィラリア症の最良の予防法はフィラリア幼虫を持った蚊に刺されないことだ。すべての蚊がフィラリア幼虫を持っているわけではない。
獣医は豚舎などが近くにある地域の蚊はフィラリアの感染を媒介すると言っているが、ウソだ。犬のフィラリア症は別名を犬糸状虫症といい、犬特有の病気だ。
つまり、牛豚と犬のフィラリアとは関係がない。
何十年も犬を飼っているが、東京の住宅街ではフィラリアに罹病した犬の話は聞いたことがない。だから、愛犬にはフィラリア薬を投与したことがない。
カネの問題ではない。愛犬を薬剤アレルギーから守るためだ。
フィラリア症が多発している地域の愛犬は定期的に血液検査をしてもらい、その中にフィラリア幼虫がいるかどうかを顕微鏡で確認すると良い。
幼虫が見つからなければ、フィラリア予防薬を投与する必要がない。駆除する幼虫がいないからだ。当たり前だ。
ところが、獣医は駆除する幼虫が見つからなくても、予防薬を押し売りする。殺す幼虫がいないのに、なぜ駆虫剤を投与するのか。不可解で不合理だ。
カネの問題ではない。副作用の強い薬を不必要に愛犬に投与して、愛犬の健康を害することになる。獣医が儲けるのはかまわないが、愛犬たちの健康を無視いている商法が許せない。
駆虫薬を犬の場合は予防薬と言っているのは、フィラリアの幼虫が犬の体内にいなくても、薬を押し売りできるようにするためだ。
ワクチンとは違う働きなのに、ワクチンのように予防効果があるような薬剤と思わせて、売りつけている。業界ぐるみの詐欺商法だ。
愛犬のパナは予防薬のお世話になるつもりはない。前回の随想に書いたようにフィラリア症予防薬には怖い副作用があるからだ。
獣医の勧めるままに何でも受け入れるようでは愛犬がかわいそうだ。愛犬の健康や長寿のために、飼い主は自分自身の頭で考えることが大切だ。
参考 前回の随想 フィラリア予防薬の副作用と治療薬の効果
東京の公園で会った愛犬達の写真集です。お時間のある方はどうぞ。
1
公園ノ-リ-ドで遊ぶ愛犬たちや珍しい愛犬たちの写真集
2
愛犬ノ-リ-ドの42編の随想集
愛犬のノ-リ-ドついては通常のHPにも詳述してある。
犬の係留(リ-ド)に関する条例 小犬でもノ-リ-ドはダメですか?
参考随想
狂犬病予防法の改廃13編の随想集
狂犬病予防注射の問題点については通常のHPにも詳述してある。
狂犬病予防ワクチン注射のからくり