テーマ:犬のいる生活編(618)
カテゴリ:政治
日本国民をだましている巨大組織の詐欺商法が二つある。安全神話にカムフラジューされた原子力発電と獣医界の犬に有害無益なワクチンの詐欺商法だ。
狂犬病ワクチンは獣医界が儲けるためだけの理由でだまし売りされている。毎年5万匹の犬が健康被害を受け、毎年3千匹が死亡している。その実態については下記関連随想集に詳細してある。 今回は原発の恐ろしさについて書く。ブログ「愛犬問題」に一度は書いておきたい。 原発事故の被害は人だけでなく犬などすべての命に関係があるからだ。 東日本大震災と原子力発電所の爆発事故から早や1年を過ぎた。巨大地震、巨大津波、原発事故の同時発生による被害は甚大だ。被災の膨大さと悲惨さがいまだに連日報道されている。そのうち、放射線被害の元凶である原発事故について記述する。 東京電力の原子力発電の技術はお粗末なものだ。 第一に、原発の技術は10m以上の津波は起こらないことが前提になっている。実際に福島原発を襲った津波は15mだ。 第二に、津波で全電源が喪失することを想定してない。全電源が使えなくなった場合に原子炉の温度上昇を防止する操作手順のマニュアルも作成されてない。非常用ディーゼル発電機も発電しなかった。 すべての電源を失ったために大量の淡水による原子炉の炉心の冷却ができなくなった。 第三に、電源がなくても原子炉を冷却できるイソコンという非常用腹水器も正常に作動させることができなかった。 一度も使ったことがない装置なので、その装置に習熟した責任者も技術者もいなかった。イソコンは自動で起動する非常用安全装置だと全技術者が思い込んでいた。 原子炉の温度が著しく上昇して初めて、あわてて手動で起動を開始した。それで、原子炉は冷却されるはずだった。 ところが、イソコン内の圧力と温度が上昇したので、その爆発を恐れて、せっかく起動したイソコンを意図的に停止した。技術知識の未熟な東電幹部の判断ミスだ。 そのイソコンを守るという理由でイソコンの運転を停止している。本末転倒だ。守るべきものはイソコンではなく、原子炉だ。 イソコンの目的は原子炉の温度上昇を防止することが唯一最大の目的だ。 イソコンは爆発しないように耐圧に設計されているとのこと。 原発の技術は複雑すぎて、そのすべてを理解している原発責任者も技術者も東電には一人もいないということだ。 第四に、原子炉内に冷却用の水がどれだけあるかを示す水位計も根本的な設計ミスによる不良品であった。誤作動をした。実際には無い水の水位を十分にあるかのように表示し続けた。 水位計の示している値が信用できないものであることに東電社員が気づくのに時間がかかりすぎた。原子炉内には冷却用の水がなくなり、炉内はすでに高温になっていた。 東電幹部たちが操作ミスを繰り返しているうちに、原子炉内には水素が充満してきた。原子炉内の温度が高くなって、冷却用に入れてある水が分解して水素になっていた。 当時の菅総理から、炉心を冷却するために、直ちに海水を注入するように指示が出ていたにも関わらず、東電トップは、その指示に従わなかった。海水を注入すると、原子炉内に塩分が濃縮して、原子炉は廃棄せざるを得ないからだ。東電トップは国民の生命財産よりも原発を大切に考えた。 いつまで待っても、海水注入をしないし、東電から官邸に情報もあがって来ないので、菅総理はヘリコプターで事故現場に乗り込んで、原子炉の所長に直に海水注入を指示した。 一国の総理が事故現場に乗り込むことは常識的にはありえないことだ。菅総理には使命感があった。原子炉本体が爆発したら、日本国には住む場所さえなくなるからだ。 原発の所長は東電上部の意向に反して、菅総理の指示に従い、海水注入を開始した。しかし、既に遅かった。間もなく、炉内に充満した水素が爆発した。 菅総理の指示に従い、直ちに海水注入を開始していれば、水素爆発も炉心溶融(メルトダウン)も事前に防止できただろう。東電トップの卑劣愚劣な判断が原発事故を拡大した。 なお、水素爆発後に海水注入に尽力したのは東電ではなく、自衛隊が中心的な役割を果たしたことを日本国民は銘記すべきだ。日本の国を原発の暴走から救ったのは自衛隊員の命を懸けた決死の覚悟だ。原子炉がいつ爆発するかも知れない状況で、炉心の上空からヘリコプターで海水の放水を幾度も繰り返した。 しかし、上空の放射線量が大きくなりすぎたため、その後は、警視庁や東京消防庁などのポンプ放水車も加わり、地上からの放水に切り替えられた。 水素爆発の前に、菅総理はその爆発を危惧して、原子力安全委員会の斑目委員長に質問している。「水素爆発は起こらない設備になっています」と返事があったとのこと。デタラメ委員長のいい加減な答弁だ。その後間もなく水素爆発を起こした。菅総理は激怒した。 東電内に、官邸と東電の事故対策本部を設置して、その事故対策の指示命令系統を新しく設置した。菅総理の使命感が日本を救った。 水素爆発の前後に原子力安全・保安院は何の仕事もしてない。ただ、東電からの報告を待っていただけだ。 業界からの賄賂接待付け届けが大好きな無責任集団だ。国民の健康や幸せよりも、業界の意向を大切にする小役人特有の仕事ぶりだ。 海水注入を東電がためらっているうちに、原子炉内の温度がコントロールできなくなり、核燃料が高温で溶け出し(メルトダウン)、原子炉を保護している格納容器の底に穴が開いた。その穴から溶融した核燃料が漏れ出した。放射性物質が大気中に飛散した。 「原発から撤退したい」と東電のトップが菅総理に言ってきたとのこと。菅総理は東電トップを叱咤したと報道されている。 菅総理は激怒して「如何なることがあっても撤退はありえない。撤退は認めない」と東電トップを怒鳴ったとのこと。当然だ。原発事故の処理から撤退するということは、原子炉が爆発するままに放置すると言うことだ。絶対にあってはならないことだ。あったら、日本国中が放射性物質で汚染される。日本国民は何処に住めば良いのか。 その東電トップは一種の精神病患者ではないのか。物事の軽佻善悪がわかってない。社会良識がなさ過ぎる。原発の怖さを理解してない輩が原発会社のトップになっているとはびっくり仰天だ。 東電は何かが狂った会社だ。東電は官僚よりも官僚的な会社と揶揄されている。地域独占企業なので唯我独尊的で横着横柄だ。その上、隠蔽体質だ。 その東電は放射線被害の損害賠償のために巨額の資金が必要だ。国民の多額の税金が投入されることになる。東電だけでは負担しきれないからだ。 巨額の税金を東電につぎ込んで、東電の思いのままに身勝手に経営を続けさせることは国民は納得しない。一時的にしろ、国有化して独善的な経営方針を見直す必要がある。発電方式の多様化と電気料金の自由化も不可欠だ。 現取締役は全員原発事故の責任を取らして東電から追放すべきだ。 原発事故は人災だ。東電は想定外の自然災害だと言い訳しているが、責任逃れの屁理屈だ。 日本には10m以上の津波が襲来した史実がある。例えば、明治三陸津波の時は、岩手県各地で10m以上の津波が記録されている。 だから、あらかじめ10m以上の津波を想定して、その対策を取るのは当然のことだった。なのに、経済的な理由で想定しなかっただけだ。 10mを超える防潮堤の建設には数百億円の費用がかかる。だから、10mを超える津波は起こらないことにしようと東電が身勝手に決めた。儲けることだけを考え国民の安全は無視してきた。 東電が電力を独占的に供給すると言う特殊な会社ではなく、普通の会社なら、倒産させ、廃業にしたほうが世の中のためになる無責任体質の不良会社だ。 原子力安全委員会も原子力安全・保安院も東電の巨額の賄賂接待付け届けに麻痺して、東電のなすがままにしていた。本来の監視機能は全く働いてなかった。 東電は巨額な寄付金を関係各所にばら撒いた。その寄付金などはすべて電気料金に上乗せできる仕組みになっているから東電は損をしない。 その巨額のばら撒き金や宣伝広告費で原発の安全神話をでっち上げた。危なっかしい技術をさも完成した安全な技術のように宣伝広告して国民をだましてきた。 原発事故に「想定外」という屁理屈を認めてはならない。それを認めると、日本人は皆、原発事故の放射線で健康被害を受けたり、死んだりすることが起こりうる。 思うに、原子力発電の技術は、まだ、神や悪魔の領域の技術だ。死と隣り合わせの技術だ。原子工学は原始工学だと揶揄する専門家もいる。即ち、原発は未完成技術だ。 福島原発が制御不能になって核燃料が爆発していたら、日本人が住む場所はなくなっていただろう。そんな危険きわまる原発はほんとに必要か。経済発展よりも日本民族の命のほうが大切だ。 原発事故の放射線被害をさけるために住み慣れた故郷を離れざるをえなくなった人々の悔しさと苦難を理解できない輩はカネの亡者の権化だ。 原発賛成派は、まず、率先して、原発事故による立ち入り禁止地域に家族そろって移住すべきだろう。原発は怖くないというなら、自ら実証すべきだろう。 その立ち入り禁止地域には、飼い主と別れて暮らさざるをえなくなった愛犬が一匹もいないとの報道があった。 思うに、無人の町では食べ物がもらえないので、住み着くことができないのであろう。放射線の被害を受けないで済むのだとほっとした。 原発は人の幸せだけでなく、犬の幸せも奪っている。 原発はすべての生き物の生存に危機をもたらす恐れのある未完成の悪魔の技術だ。 福島原発事故でドイツは全原発の廃止を国策と決めた。国民の幸せを守るためだ。 関連随想集 ← トップページへ ボクの頭をコンコンしてワン! - お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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