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<第1回 愛夢舎バンドライブ 曲目解説>
2001年4月7日開催
1.【ルパン三世のテーマ’78】
Guitar 鎌田 , Bass 矢吹 ,
Keyboard 小田切 , Drums 佐々木
第1回ライブは、この曲から始まりました。
言わずと知れた、あのアニメのオープニング・テーマ曲です。
ボーカル入りのも含め、さまざまなバージョンがありますが、
愛夢舎では、SAXがメロディーを奏でる1978年バージョンを演っていました。
もっとも、基本メンバーとなる4人の中にSAX奏者はいませんので、
小田切がキーボードで、バックのピアノとSAXを弾く形をとりました。
ボーカルなしの、インストルメンタルの曲です。
先にも触れましたが、この頃、鎌田は別の会社に勤めており、
「ゲストメンバー」として参加しました。
そのためもあったのか、サングラスをかけ、
全体としては控えめのポジションに位置しています。
(このレポートは、当日録画されたVTRをもとに書いています)
鎌田以外のメンバーのファッションにも、現在との違いが感じられます。
高校以来バンド活動をしていた佐々木は、この規模のライブには慣れていたため、
普段と装いも大して変わっていないのですが、
ライブ経験の少ない小田切、矢吹の服装は、手間のかかったものでした。
特に小田切は、髪を金髪に「一日染め」し、
紫色のシャツにレザーのパンツ姿という出で立ちで、
さながらビジュアル系バンドを意識したかのような服装でした。
ライブ開催の数ヶ月前に、小田切によって、
ライブのオープニングにこの曲を演奏することが提案されました。
初回ライブについては、それぞれのメンバーに「気合」が入っており、
練習にも余念がなく、
客観的にみて、演奏の完成度は高かったように思われます。
ライブハウス備え付けの、『超・高級品』である
ソナー社のドラム・セットについた佐々木は、
たまたまそこにあったロート・タムを効果的に曲に取り入れ、
アクセントをつけます。
鎌田は、このライブ全般について言えることですが、
本来の演奏スタイルを抑えて、
ひたすらオリジナル音源を再現することに徹していました。
いうなれば、「CDと同じように聞こえる」。
その結果、オープニングのこの曲では、
普段あまり見られない、
鎌田のクリーントーンによる、ファンク調のカッティングを
珍しく見る(聴く)ことができます。
大して長い曲ではありませんから、
オープニングの意味で演奏したのですが、
終わった直後、
ボーカルの立ち位置に移動した小田切の
「すっげー、キンチョーすんなぁ~~」という一言が印象的です。
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2.【Love Me Do】 (The Beatles)
3.【She Loves You】 (The Beatles)
Vocal・Blues Harp 小田切 ,
Acoustic Guitar・Chorus 佐々木 ,
Bass 矢吹 , Drums 鎌田 , Tombourine トシエ
ビートルズの曲は、最初は「数合わせ」でした。
もっとも、佐々木が小学生対象に開いている
「英語サークル マーガレット」では、
ビートルズの曲を歌ったりするので、
子どもたちにもなじみがあって、しかも保護者世代には丁度よい。
なおかつ、バンドで演奏するのに、
(カッコよく聴こえるかどうかは別として)
技術的に「弾けない」曲はない。
10月から練習をはじめたとは言え、
そんなに多く、スタジオに入れることもない。
結果として、ライブをするには若干少なめのレパートリーになりました。
2時間程度の枠を考えていましたから、
あと数曲、増やしておきたい。
そこで選ばれたのは、子どもたちにもなじみのある、ビートルズだったのです。
初回のライブでは4曲が導入され、
以降のライブでもビートルズの曲は、必ず数曲、
セットリストに加わります。
しかし、元を正せば、
メンバーの中に
熱狂的なビートルズ・ファンはいなかったのです。
佐々木にせよ、小田切にせよ、
幅広く音楽を聴いてきましたから、
もちろんビートルズの曲は数多く知っていました。
それは鎌田、矢吹も同様です。
しかし、例えばリッケンバッカーにこだわったり、
ジョン・レノンの生い立ちに精通していたり、
そういう「ファン」は、誰一人としていません。
ビートルズのアルバムを全部持っている者もいません。
ビートルズは、結果として選ばれたに過ぎなかったのです。
そうした事情ですから、練習も非常に短期間で済ませました。
鎌田に至っては、練習でスタジオに行って、
その場で譜面を見ながら1回やって、おしまい・・・です。
あとは、各自が「覚える」だけでした。
ビートルズの曲では、佐々木がギターを担当し、
鎌田がドラムを叩くのが、愛夢舎バンドの基本形でした。
佐々木は、これをきっかけに、
ギターに「はまって」いったと言えるかも知れません。
まだ、アコースティック・ギターでのコード演奏が中心で、
単音弾きによるリードギター、
ギター・ソロなど、たどたどしい頃でした。
(佐々木がギターを始めたのは、
実に30歳を超えてからのことです。
また、小田切に至っては、
この頃は、ギターなど、全く弾けなかったのです。)
また鎌田は、前述のような練習レベルですから、
スタジオでは譜面を見ながらドラムを叩くのですが、
基本的には独自のアレンジで、ドラムを叩くことになって、
自然、クセというか、鎌田ならではのリズムパターンが登場します。
もっとも、第1回のライブでは、極力オリジナルっぽい叩き方を心がけ、
佐々木に言わせると「現在に至るまで、一番うまかった頃のドラム」だそうです。
6回のライブで、この2曲は何度か演奏しましたが、
その度にドラムパターンが「変」になっていくので、
その変化を楽しむ「マニア」的な見方もできます(笑
ちなみに、鎌田のかなり好きな方のバンドとして、
キング・クリムゾンやドリーム・シアター、
好きなドラマーは、ビル・ブラッフォード、デイヴ・ロンバード・・・。
分かる人は分かるでしょう、どう「変」になっていくかが・・・。
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