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★アカネのアノネα

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July 13, 2006
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カテゴリ:読みました♪
今から6年前の2000年1月、

9歳のときに誘拐され、
以後9年2ヶ月にわたって監禁されていた少女が、
当時37歳の引きこもり男の部屋で発見された・・・。

犯罪史上最悪の長期監禁事件として
日本中を震撼させた、あの事件の検証ルポルタージュである。

14階段 小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞

こういう事件ものの取材は、
事件の関係者の内部にどれほど入り込めるかが、
重要であるが、
筆者は当時の「フライデー」の取材記者として、
引きこもり男の母親(73)に信頼を得ることができ、

その後「フライデー」を離れてからも、
約3年間、
カメラマンと共にこの事件の取材を続け、
犯人宅へ泊めてもらったり、やがては
2階にある問題の部屋へ入ることを許されるまでになる。

     
母親は、9年2ヶ月もの間、
我が家の2階に少女がいることに全く気づかなかった。

なぜか?

実は、母親は9年2ヶ月よりももっと前から、
事件発覚の20年も前から、
2階の息子の部屋に上がることはおろか、
2階へ通ずる14階段を見ることすら、
息子から許されていなかったのである。

そして、その2階には
決して階段を下りることを許されなかった
少女がいたわけであるが・・・・。

生命保険のセールスレディとしてトップの成績を持ち、
馬車馬のように働き続けた母親の収入のほとんどは、
無職の息子の競馬資金に当てられていた。

母親は、いまだに息子をかばう。
「暴力で物はいっぱい壊すけど、私に怪我をさせるわけじゃないし」

「スタンガンで打たれても、ちょこっと、ピリピリするだけで」

「あの子は変わりました。最近息子は宗教書を読んでいます・・・」

そう言いながらも、
差し入れの中には、息子の好きな競馬雑誌が入れられている。

息子も息子で、
競馬予想を細かく書いて母親に送り、

法廷では、
「これからはAさん(被害者の少女)の邪魔にならないように生きていく」
・・・と証言しながらも、
「Aはトロが好きだった。トロを食べさせたい」と、
いまだにAさんへの想いを、
母親へ書き綴ってくるのである。

懲役14年の判決が、懲役11年になった。
この最高裁の温情判決に対して、
息子は「不当に重い」と意見書を提出。

何にも反省なんかしていないじゃないか。

これだけの事件を起こしても、
息子と母親は、
ボクちゃんと愚かなぱしり母の濃密な関係のままである。
(・・・といったら言い過ぎだろうか。)


このどうしようもないケダモノが、
社会に戻って来るのは
かなり早い時期だと思われる。

大丈夫か、こいつを放っておいて!!

こういう事件は累犯の可能性が高いというではないか。

事件は解決したようにみえて、
実はなにも解決してないのではないか。

深いやりきれなさを読者に投げかけ、取材は終わっている。









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Last updated  July 13, 2006 09:14:58 AM
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キラキラ星@ Re:★『微笑む人』貫井徳郎/著(03/14) ノンフィクション専門で読んでます。が、この中途…
カツラ―@ Re[1]:★「恋するカツラ」小林信也/著(02/28) 追記 S社に20年以上世話になり大変良…
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