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テーマ:スーツ&シャツ(17)
カテゴリ:スーツ・スタイル
よくできた入門編のなくなった趣味は確実に衰退する派の、秋葉原愛好家です。
スーツの正当な着こなしを学ぼうとしたとき、途方にくれてしまうのが、系統だった情報の少なさでしょう。 そんな中、発見した一冊が「大人の男の服装術」。 著者は滝沢昇・・・じゃなくて滝沢滋さん。 個々の情報の正確さについては私は断言できませんが、わかりやすく体系的に、本来スーツについて知るべきことがまとまった良書ではないでしょうか。 (本当に知識0の方だと、もっと用語の解説がほしくなるでしょうけど) スーツの歴史について章が割かれていることが、まず注目点。 歴史を通じて、どうしてそうなっていったのか?を知れば、スーツのディテールひとつひとつの意味がわかり、意味がわかって着れば、説得力のある着こなしができるでしょう。 わけも分からず真似るのでは効果が無いでしょうが、どうしてそうなったのかを理解したうえでイチローのフォームを取り入れるのなら、打率アップが期待できるようなものです。 どうして?という疑問が上達の秘訣のひとつ。 物理法則ほどの客観性をもたない服飾では、その「どうして?」に答えるのは歴史と実用性が二本の柱でしょう。 (物理法則では、実験とか観測とか矛盾のない理論とか数式とか、他にも柱がありますが・・・そういう意味では物理や科学に詳しい人には、ファッション業界の人の言説が、根拠に乏しくいいかげんに思えるのは仕方ないかも) そのほかにも、着こなし、体のサイズへの合わせ方、フォーマルの服装、スーツやその他のアイテムの選び方に手入れの仕方。 すべてが一冊で学べます。 特にサイズの合わせ方。 重要であることを知りながらも、なかなか詳細な説明を目にする機会がないですし、また、スーツ選びの最重要点ですので、ここが詳しいのはうれしい。 サイズが合っていない高級スーツより、サイズのあっているお手ごろ価格のスーツのほうが、ほぼ絶対に見栄えがしますから。 それにしても・・・本書に出てくる、日本人のスーツ姿がヨーロッパ人に評価されてないことがあるというのは残念。 (どう評価されていないかは、実際に読んでみてください) 着ている本人がおしゃれと思って着ているというのが、なんとも痛々しい。 服の着こなし=センスと流行、ではそうなるのも当然で、巷にあふれる情報と商品がたいていその基準でつくられているのでは、矯正のしようもないでしょうけど。 そんな中、こんな入門書が出てきたのはうれしいかぎり。 「王様の仕立て屋」でスーツに興味をもった上で、漫画的大げさ表現を取り去った知識を身につけたいと思っている方にも、薦められるでしょう。 個々の情報が正確であるならば、ですが(ここを判断できないのが、今の私の限界)。 【送料無料】大人の男の服装術 ですが、肝心のスーツの歴史について体系的に説明されていることはまれ。 希少な お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年09月30日 20時44分06秒
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