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東京フリー・メソジスト教団付協力牧師 甲斐慎一郎 説教要約

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2009.08.02
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「十戒の授与」
                         甲斐慎一郎
                         出エジプト記、20章

 シナイ山は、「激しく燃え立ち、火は中天に達し、雲と暗やみの
暗黒とがあ」りました(申命記4章11節)。主は、「十のことば」
をシナイ山で、「火と雲と暗やみの中から」イスラエルの「全集会
に、大きな声で告げられ」ました(同4章13節、5章22節)。「こ
のとどろきは、これを聞いた者たちが、それ以上一言も加えてもら
いたくないと願ったものです」(ヘブル12章19節)。これは、神
が民に「十戒」を授けられた時の光景です。

 一、十の戒めをイスラエルの民に授けられた神(1~17節)

 1.第一の戒め(3節)。
 この戒めは、私たちが自分の人生を任せるお方として拠り頼み、
仕え、そして礼拝する対象は、天地万物を造られた唯一の神でなけ
ればならないことを教えています。この神を信じることこそ正しい
信仰と道徳の規準だからです。

 2.第二の戒め(4~6節)。
 この戒めは、私たちが偶像を造るなら、「不滅の神の御栄えを、
滅ぶべき人間や、鳥、獣、はうもののかたちに似た物と代えてしま」
うという神をけがす罪を犯すことになり(ローマ1章23節)、また
偶像を拝んだり、それに仕えたりするなら、自らを偶像以下の者と
して卑しめ、神の像に似せて造られた不滅の霊をけがす罪になるこ
とを教えています。

 3.第三の戒め(7節)。
 この戒めは、「ことばによると行いによるとを問わず」(コロサ
イ3章17節)、神の名をけがすことを禁じています(ローマ一章24
節、参照)。なぜなら主の御名はあがめられなければならないから
です(マタイ6章9節)。

 4.第四の戒め(8~11節)。
 この戒めは、すべての時間と金銭と能力が主のものであることを
表すために、その代表として七日目を主にささげ、聖なる日として
安息しなければならないことを教えています。

 5.第五の戒め(12節)。
 この戒めは、両親は神の代理人であるので、子どもは父と母を敬
い、両親は子どもを「主の教育と訓戒によって育てな」ければなら
ないことを教えています(エペソ6章4節)。

 6.第六の戒め(13節)。 
この戒めは、生命は神の賜物であり、生殺与奪の権を握っておら
れるのは主であることを教えています。

 7.第七の戒め(14節)。
 この戒めは、結婚は神が二人の男女を結び合わされる神聖な制度
であることを教え、結婚による男女関係以外をすべて禁じています。

 8.第八の戒め(15節)。
 この戒めは、人は神から忠実に管理するように委託されたものを
所有する権利を持ち、誰もその所有権を侵害してはならないことを
教えています。

 9.第九の戒め(16節)。 
 この戒めは、人は真実を語る責任と義務があり、偽りの言葉によ
って隣人を傷つけてはならないことを教えています。

 10.第十の戒め(17節)。
 この戒めは、「正当な方法で手に入れることができないものを欲
しがること」を禁じています(G・C・モルガン)。それは、むさ
ぼりの罪であり、偶像礼拝です(コロサイ3章5節)。なぜなら、
「それは、欲しいと願ったものが私たちの神となり、生活を支配す
るようになるからです」(J・I・パッカー)。

 二、恐れおののいている民に神が来られた目的を話したモ
ーセ(18~21節)


 モーセは、恐れおののいている民に、「神が来られたのは……あ
なたがたに神への恐れが生じて、あなたがたが罪を犯さないためで
す」と言いました(20節)。

 三、偶像を造ってはならないことと祭壇を造る時に注意すべ
きこと(22~26節)


 主は、銀や金で偶像を造ってはならないと命じ、また主を礼拝す
るための祭壇についても様々な規定を設け、これらのことをモーセ
を通してイスラエル人に仰せられたのです。

拙著「モーセとヨシュアの生涯」19「十戒の授与」より転載





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Last updated  2009.08.02 16:41:02
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