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東京フリー・メソジスト教団付協力牧師 甲斐慎一郎 説教要約

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2016.07.07
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カテゴリ:カテゴリ未分類

 「あなたの心を見守れ(4)神を喜ぶ感情」

インターネットのテレビ局CGNTV(Christian Global Network
Television)の番組「みことばに聞く」に当教会の牧師が出演しま
した。以下のURLをクリックすると見ることができます。
2014年11月10日放映「神を信じなさい」 

「あなたの心を見守れ(4)神を喜ぶ感情」
                    甲斐慎一郎
                ローマ人への手紙、5章1~11節


  この箇所には「神の栄光を望んで大いに喜んでいます」(2節)、
「患難さえも喜んでいます」(3節)、「神を大いに喜んでいるの
です」(11節)と、「喜んでいます」という言葉が3回も記されて
います。

  一、三種類の感情(喜怒哀楽)について

  シェーラーは、人間の感情には、四種類のものがあると教えてい
ます。
  1.感覚的な感情……肉体的な刺激によって起こる快感や苦痛の
感情です。これは刺激がなくなると感情も消えてしまいます。
  2.生命的な感情……からだの内部から湧き起こってくる充実感
や倦怠感また緊張感などの感情です。 
 3.情緒(情動)……一般に喜怒哀楽と呼ばれている感情です。
これは激しい感情なので断続的です。 
 4.情操……情緒よりもいっそう高等で、芸術や宗教などで感じ
る感情です。これは穏やかな感情なので、持続的です。
  四種類の感情を人間を構成している三つの要素、すなわち「霊、
たましい(心)、からだ」に当てはめるなら、感覚的な感情と生命
的な感情は「肉体的な感情」、情緒(情動)は「精神的な感情」、
情操は「霊的な感情」ということができるでしょう。「神を喜ぶ感
情」は、言うまでもなく霊的な感情です。

  二、三種類の喜びについて

  感情の中で最も大切で、代表的なものは喜びです。これには、三
種類のものがあります。
  1.自然の喜び――これは、良いものが与えられ、良いことがあ
ったならば喜ぶ人間的な喜びです。しかし、これは長続きせず、必
ず慣れて飽き、しかも目的を果たすと消えてしまう刹那的、地上的、
現世的な喜びです。
  2.不自然な喜び――これは、自然の喜びに満足できず、「盗ん
だ水は甘く、こっそり食べる食べ物はうまい」(箴言9章17節)と
あるように罪悪や恐怖また間違ったものに喜びを見いだす罪深い喜
び、常軌を逸した喜び、異常な喜びなど自然に反した喜びです。
  3.超自然の喜び――これは、神の栄光を望んで大いに喜び、患
難さえも喜び、神を大いに喜ぶ喜び(2、3、11節)、「聖霊によ
る喜び」(14章17節)、罪を赦された喜びなど、神的、天的、永
遠的な喜びです。「神を喜ぶ感情」は、この超自然の喜びです。
 自然の喜びに飽きた人間は、不自然な喜びを求めて堕落していく
か、超自然の喜びを求めて向上していくかのどちらかなのです。

  三、神を喜ぶ感情について


  喜びは、知識の面からみるならば、好ましく思うことです。感情
の面からみるならば、嬉しく感じることです。このために必要なこ
とは、不思議に思って、驚嘆することです。英語で「不思議」のこ
とを「ワンダー」と言いますが、その「ワンダー」に満ちているこ
とが「ワンダフル」、すなわち「すばらしい」ことです。不思議に
思って驚嘆することこそ「すばらしい喜び」です。意志の面からみ
るならば、進んですることです。これは、「歓迎する」、「喜んで
……する」という言葉に表されているように、ある物事を意志的に
受け入れ、乗り気になってすることです。
 私たちは、いったい何を好ましく思い、何を嬉しく感じ、何を心
から進んでするでしょうか。超自然の喜び、すなわち神を喜ぶ感情
があるかないかは、私たちの信仰と霊性を計るはかりです。
 1.この喜びは、私たちの信仰が健全であることを教えるもので
す。なぜならこの喜びこそ、私たちが神を喜んでいるという証拠で
あるとともに、私たちを「喜ぶ者といっしょに喜」ぶ(ローマ12
章15節)愛の人に変え、喜んで神と人に仕えるようにさせるからで
す。
  2.この喜びは、「ご自分の前に置かれた喜びのゆえに、はずか
しめをものともせずに十字架を忍び」(ヘブル12章2節)とある
ように苦しみを忍ばせるものです。
  3.この喜びは「主を喜ぶことは、あなたがたの力である」(ネ
ヘミヤ8章10節、別訳)とあるように私たちに力を与えるものです。

  甲斐慎一郎の著書説教集






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Last updated  2016.10.10 22:05:21
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