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東京フリー・メソジスト教団付協力牧師 甲斐慎一郎 説教要約

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2021.07.10
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「十二使徒への訓戒(1)」 2021年7月11日​
インターネットのテレビ局CGNTV(⇒みことばに聞く
⇒関東⇒東京B)の番組に当教会の牧師が出演しました。
2019年3月7日放映「​神の助けと人の助け​」      
​「十二使徒への訓戒(1)」​
                        甲斐慎一郎
         マタイの福音書、10章5~15節
 イエスは、十二弟子を呼び寄せ、彼らを遣わして福音を宣べさせ
るために、汚れた霊どもを制する権威と訓戒を授けられました。
 イエスは、十二使徒への訓戒の第一回目として、彼らの「なすべ
き事」を教えられました。彼らのなすべきことは、「行って、『天
の御国が近づいた』と宣べ伝え……病人を直し、死人を生き返らせ
……悪霊を追い出」すことです(7、8節)。
 しかし、なぜイスラエルの家だけで、異邦人の道に行ってはいけ
ないのでしょうか。どうして弟子たちを受け入れない町は、ソドム
やゴモラよりも罰が重いのでしょうか。
 このような疑問に対して聖書は、人に対する神のお取扱いには、
次のような三つの原則があることを教えています。
 一、恵みの原則――働きがなくても、ただで与えられる
(8節、ローマ4章5節

 イエスは、「あなたがたは、ただで受けたのだから、ただで与え
なさい」と言われました(8節)。私たちに対する神のお取扱いの
第一番目は、恵みの原則です。
 受ける資格のない者に、価なしに与えられるものが恵みです。で
すから、多く与えられていても誇ることはできず、少ししか受けて
いなくても、または全然なくても、不平を言うことはできません。
恵みは、受ける資格のない者に与えられるものだからです。
 イスラエル人が神に選ばれたのも、彼らが異邦人よりも先に様々
な祝福を受けたのも、神の恵みによるのであり、彼らの行いによる
のではありません(ローマ11章6節)。それでは異邦人は神に見
捨てられたのでしょうか。そうではありません。イスラエルは神に
そむき、「彼らの違反によって、救いが異邦人に及んだのです」
(同11章11節)。
 二、報いの原則――働きにふさわしい報酬が与えられる
(10節、ローマ4章4節)
 イエスは「働く者が食べ物を与えられるのは当然だからです」と
言われました(10節)。私たちに対する神のお取扱いの第二番目は、
報いの原則です。
 受ける資格のある者に、当然の代価として与えられるものが報い
です。ですから、良い働きと行いがあって、それにふさわしい人に
は良い報いがあり、何の働きも行いもなく、それにふさわしくない
人には良い報いはありません。報いは、受ける資格のある者に与え
られるものだからです。
 しかし報いの原則は、一個人としては公平であっても、ほかの人
との比較においては、先に恵みによって多く与えられた者のほうが、
少ししか受けていない者よりも有利であり、不公平感をぬぐい去る
ことはできません。そのために第三番目の原則があるのです。
 三、公平の原則――多く与えられた者は多く求められる
(15節、ルカ12章48節)
 イエスは、弟子たちを受け入れない町に対して「さばきの日には、
ソドムとゴモラの地でも、その町よりはまだ罰が軽いのです」と言
われました(15節)。私たちに対する神のお取扱いの第三番目は、
公平の原則です。
 多く与えられた者と少ししか受けていない者とが、全く同じこと
を要求されるのは不公平です。多く与えられた者は多く、少ししか
受けていない者は少し求められることこそ公平ではないでしょうか。
 ですから、数々の力あるわざを行って、福音を宣べ伝えた弟子た
ちを受け入れない町は、このようなことが行われなかったソドムや
ゴモラよりも罰が重くなるのです。
 私たちは、このような恵みと報いと公平という三つの原則を知る
時、人に対する神のお取扱いの正しさを理解することができます。
甲斐慎一郎の著書→​説教集
久米小百合氏司会「本の旅」→「​聖書の中心的な教え​」
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Last updated  2021.07.10 22:31:33
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