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テーマ:心に響く音(35)
カテゴリ:TimeDomain
神仏に祈って授かった子を「申し子」と言う。
欲しいと願った商品を生み出す事は、世の中の必要を具現化すると言うことに繋がると思う。 商品を作るメーカーさん、自分たちがホントに欲しいモノを作るってワクワクする仕事だと思うんですよ。 実家に置きっぱなしになっていたMTR(マルチトラックのカセットレコーダー)を持ち帰った。(MTRは、録音機能だけで、仕組みがシンプルなので、音はましかなっと思ったので持ち帰ったわけです) ついでに、30年程前にFMで録音したカセットも少し持ち帰って聴いてみた。 1978年12月15日に放送された番組のエアーチェックだ。これも死語のひとつになった。 超絶ボーカリストと呼ばれたアル・ジャロウの厚生年金大ホールのライブだった。 30年近くも前の録音テープとは思えない、クリアーな音だ。 カセットテープの音質の良さは知っていたけれど、これほど長持ちするとは思わなかった。あんなに薄いテープが、湿度も温度も高い日本の気候の中で、30年経っても昔のままの音質で聴けるんですから、大した物です。 再生したのは、もちろんタイムドメインのスピーカーです。 miniに繋いでも、低音もしっかり出ているし、ヒスノイズも殆どと言っていいほど気になりません。 アル・ジャロウを堪能して、次にアンドレ・プレビン指揮の「惑星」を聴きました。こちらは、録音状態があまり良くなく、すっきり感にかけましたが、聴けない音じゃないです。平原綾香の「ジュピター」は、ヒットしたのでご存じの方も多いでしょうが、組曲構成の「木星」部分を一曲に仕上げたのが「ジュピター」ですね。 当時、アンドレ・プレビンが好きだったのを思い出しました。 彼の、ジャズも何曲か入っていて、すっかり楽しんでしまいました。 おそらく、最近のステレオで聴くと、低音がぼこぼこして、高音の伸びが少なく、こもった音に聞こえるんでしょうね。 30年前にテープの品質は、音楽を録音するのに十分な品質だったわけですが、どうもそれからオーディオの進歩が少し間違った方向に走ってしまった為に、今では、CDの音作りまでおかしくなったのが現状でしょう。最近のヒット曲のCDには、低音が殆ど入っていません。重低音サウンドを売りにしているラジカセやステレオで再生するのを見込んで音作りをしているからなのです。 理屈をこねてもあまり意味がないのですが、こんなに古いテープが違和感なく再生出来ていることが、驚きです。 ステレオだとかオーディオだとか、呼び名はともかく、その商品の持つ役割を考えると、基本として、まず、元の音、録音された音を忠実に再現する事で、色づけはオプションにするべきなのだと思うのです。 しかし、タイムドメインのスピーカーのおかげで、昔の音が蘇った。タイムマシーンみたいだ。と言うよりタイムカプセルか。 そして、タイムドメインは、本物を見つけ出す、リトマス試験紙のようだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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