無気力
司法を撤退してから、日々を楽しく生きている。友達と遊びに行ったり、合コン行ったり、会社の人と飲みに行ったり。今まで白黒だった世界が、突然色に満ち溢れた世界に変わった感じ。楽しい。楽しいんだけど、自分が何のために生きているのかよくわからない。司法試験合格、というのは非常にわかりやすい明確な目標だった。おしゃれも遊びも我慢して毎日家にこもって勉強して、それなのに鬱で思い通りに勉強が進まなかったりして、すごく辛かったけど、でも希望があった。自分の未来に対する希望が。今は、明確な目標がなくなってしまって、どうしていいのかよくわからない。もちろん、早く仕事に慣れて、もっと複雑な法律相談にも対応できるようになりたい、とか、英語の仕事もバリバリこなせるように英語がんばりたい、とか小さな目標はあるんだけど。かといって、別にもう一回司法の勉強に戻ろうという気持ちもない。毎日深夜まで働いて、土日も出勤している弁護士の友達を見ていると、そこまでして自分は働きたいわけじゃないんじゃないか、って思う。就職した直後は、海外ロースクールに留学というルートに憧れたけど、今はそうでもない。今の自分の実力を考えると、気の遠くなるような努力が必要だと思うから。試験勉強の反動かもしれないが、今は、努力とか、我慢とか、苦しいことはあんまりしたくない、って思っている。そういう苦しい思いをしてでも成し遂げたい何かが見つからない。世の中には、本当に頭が良くて、たいして努力しなくてもなんでもできちゃう人って存在する。でも、私はそんなに優秀じゃない。努力なくして、何かを成し遂げることはできない。でも、今は努力とか、忍耐とか、そういう単語聞きたくない。少し休みたいのかもしれない。今の私は、とても自由だけど、空虚だ。人生の明確な目標もなく、人生をともに歩みたいと思いあえるような恋人がいるわけでもなく、適当に飲んだり騒いだり喋ったり読んだりしながら、毎日を過ごしている。しばらくは仕方ないのかもしれない。でも、数ヶ月たってもこの状態が続くのだとしたら、ちょっとやばいのかも。