あすなろ日記

2022/06/07(火)22:11

薔薇王の葬列「希望」第2話

「薔薇王の葬列」小説(8)

BLの苦手な方は読まないで下さい。 あくまで二次創作ですから苦情は受け付けません。 何卒お許し下さいませ。m(_ _)m 「おい。餌の時間だ。」 牢の扉が開いた。牢番が食事を運んで来た。 「パンとシチューだ。謀反人のくせに贅沢だな。他の囚人は粥だけだぞ。 お貴族様は最後まで特別扱いだな。」 牢番が近付いてきた。 「おまえ明日処刑されるらしいな。今日が最後の晩餐ってわけだ。」 牢番が卑しい笑みを浮かべて言った。 「おまえ、よく見ると男前な顔だな。スタイルも良いし・・・毎晩、王様に抱かれてたのか?」 「え?いや、違う。」 「それなら、おまえが王様を抱いてたのか?俺、知ってるんだぜ。国中の噂だぜ。 おまえと王様が親密な関係だったって。しかし、おまえが抱かれてないってことは・・・ 王様はオカマなのか?」 「違う。」 「おい。違うしか言えないのか?フッ。まあ、いい。おまえは今夜で最後だ。 死ぬ前にもう一度気持ち良い事したくないか?俺が相手になってやるぜ。」 牢番がいやらしい目つきで俺を見つめてくる。勘弁してくれと思った。 「グヘヘ・・・」 牢番が変な声で笑いながら俺を押し倒した。気持ちの悪い顔が近寄ってくる。 その時だった。牢番が血を吐き、牢番の胸が赤く染まった。血が飛び散り、俺の服が血で汚れた。 「何をしている?なぜ抵抗しない?」 リチャードが牢番を後ろから刺し殺しながら言った。 そして、牢番を串刺しにしたまま剣を振り払うように死体を投げ捨てた。 「凌辱されるところだったぞ。俺が来ない間にやられてたのか?」 と言って、被っていたマントを脱いだ。 「まさか。俺は牢にこっそりと入って来る奴が気になってただけだ。 あんたこそ暗殺者のような格好を何故している?」 「おまえを逃がしてやろうと思ってな。」 血にまみれた天使が笑った。                                  (続く)

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