おととし、５月末の暑い日に、たまたま畑に行ったら、ブルーシートの陰で、”ニャアニャア”声がした。

畑に来る猫は、人を見ると、すぐ逃げ出すが、この猫は、逃げないで、こっちを向いて鳴いていた。近くにはカラスもいる。

掴み上げて、地面に下ろすと、私の後を追いかけてくる。仕方がないので、家まで連れて帰った。

それが、今、わが家にいる”ふくちゃん”だ。今、３．５ｋｇくらいかな。

同じころ、隣の家で犬を飼い始めた。 子犬だったが、今は幼稚園児位の大きさになっている。

猫を　またかぶる　黒セーターを着て　　　　　　　　　　飯干久子　　ねこ・ネコ

子猫の名　いまだ決まらず　雨　止まず　　　　　　　　　宇多喜代子　　猫・ねこ・ネコ

捨仔猫　モーゼと名付けて　育てしと　　　　　　　　　　田川飛旅子　猫・ねこ・ネコ

恋猫の　丹下左膳よ　哭く勿れ　　　　　　　　　　　　　阿波野青畝　なくなかれ　猫・ねこ・ネコ

恋猫の　鈴かもしれず　拾いけり　　　　　　　　　　　　和田恵美子　猫・ねこ・ネコ

叱られて目をつぶる　猫　春隣　　　　　　　　　　　　　久保田万太郎　ねこ・ネコ

いくらでも　胴の繰り出す　秋の猫　　　　　　　　　　　中原道夫

恋猫の　皿　舐めて　すぐ鳴きにゆく　　　　　　　　　　加藤楸邨

百代の　過客　しんがりに　猫の子も　　　　　　　　　　加藤楸邨

犬嫌い　廻り道して　又も会い　　　　　　　　　　　　　太蔵

犬が　みなこちらむいてる　犬ぎらい　　　　　　　　　　一

犬嫌い　解ったように　犬も吠え　　　　　　　　　　　　浩司

犬嫌い　犬の視線を　見てしまい　　　　　　　　　　　　紅丸

犬嫌い　犬の方でも　身構える　　　　　　　　　　　　　涼史

犬　連れて歩けば　犬によく出会い　　　　　　　　　　　操子

犬　連れて　犬が増えたと思う街　　　　　　　　　　　　柳次

目礼を　かわすに至る　犬の供　　　　　　　　　　　　　三朗