海外浪漫譚

ある晩僕は部屋で見てはいけないものを見てしまった。おそろく一番最悪なものをね。普段と変わらず夕食を食べていた時の事、ふと視界に何か動くものが飛び込んできた。ふと下を見て一瞬固まった。小さくて茶色の生き物、そうねずみである。ロンドンではよく見られる生き物だが、まさか自分の部屋に居るとは。ねずみは外見はかわいいもんだが、実際人間に害を及ぼす生き物で困った生物である。ペストに掛かりでもしたらしゃれにならないし。翌日大家に電話したら、「あーねずみね、困ったわね」って全然心配してそうな感じで、一応いろいろ対応してくれることになったんだけど、３週間待っても連絡なし。ロンドンのサービスのいい加減さには慣れてたけど、こうも何もしてくれないとは。怒るどころか、呆れてものも言えない。という訳で、自分でやらなくてはいけなくなってしまったのである。ロンドンに住んでいる方々、もし自分の家でねずみを発見したら、以下の通り対応することお勧めする。これは実際、ねずみ退治に詳しい専門家のアイディアを元に行った対策である。用意するものは以下の通り。

金網のメッシュ
クリーム（壁等のひび割れを防ぐもの）

ってこれだけかよって思うかもしれないけど、これで充分である。穴の大きさにもよるが、これで充分まかなえる。まず穴の位置を把握すること。見つけたら、用意してきた金網のメッシュで穴を塞ぐ。これだけでは簡単に食い破って入ってきてしまうので、金網の次にクリームを満遍なく吹き付ける。このクリーム凄く万能で、時間が経つと固まり、パテのように隙間をうめてしまうのである。しかネズミが好まない成分が入っているので、一回でもかじると嫌がり二度と来なくなるのである。

といたって簡単なのだが、僕の部屋ではと言うと、穴ではなく床板が丸々抜けている状態だった。しかも水道管が通ってる場所でもあるので、そう簡単に場所を埋めることが出来ない。そこで木の板を買ってきてまず隙間を埋める。水道管の周りは例の金網のメッシュとクリームを使って埋める。

補強して２週間、今のところねずみが入って来ている様子はないので、まずは一安心と言ったとこかな。また休みの日に点検しないと。