続・普通の日常。
なぜに久々の遠出をしてきたかというと,会社の同期会があったからのでした。東北六県の新入社員が,仙台の社員寮で1ヶ月の研修を受けたのですが,それ以来,はや25年の付き合いとなりました。ホボ毎年やっていた同期会が,なんとなく自然と中断・・・今年は震災のこともあってか,「いま会わないと,いつ会える?」という気持ちに,みんながなったんでしょうか。でも・・・14年ぶりて,あなた(爆)ひとり旅にしたくて,こまちに乗って行きました。秋田市には雪が無かったのに,角館を過ぎ田沢湖では普通に積雪仙台では,別世界のような青空この好天も手伝い,泊まりがけでノドの乾くまで旧交を温めた私たちでした。アラフォーから一部の人はアラフィフとなり,相当にエラ~イ肩書きの人も。だけど,この夜だけは気持ち20年前で。社員寮では,福島の子と同室。その子も同期会に来てくれました。「福島のモノだと,気を使わせると思って・・・」と,手土産は東京の珍しいお菓子。「あっ,コレ美味しいよね~♪久しぶり~♪」と皆で喜びながら,ココロに,なにか小さなトゲが刺さったような気持ちになりました。会場に来る前,私は大好きな福島のお菓子を,福島駅で買ってきました。「ままどおる」と「エキソンパイ」。このお菓子は,秋田市でも買えるお店がありまして,手土産のほかに,自宅用でもよく使っていました。ところが,震災のあと,取り扱いは一旦休止・・・お店での他の取り扱い品「仙台笹かま」や「東京どらやき」などは復活したのに,このメーカーのお菓子の復活はありませんでした。福島のその子に,自宅のお土産に「ままどおる」を買ってきた話をしたら,嬉しそうに笑ってくれた後,話した言葉。「みんな,普通に普通に,って思って暮らしてるの。今までどおりに,普通の日常生活を送ってるんだって,そう『意識』しながら,暮らしてるんだ・・・」美しい吾妻連邦の山々から,冷たくて気持ちいい風が吹き抜けていく,私の住む街よりもずっと大きくて,人がたくさん住む街の片隅を歩きながら,あふれてくる涙がどうしても止まらなかった私。駅に近いビルの上から,通り過ぎる新幹線を喜んでみていた親子連れ。小学校のグラウンドで鬼ごっこしていた子どもたち。制服のまま,外のベンチでぴったり寄り添っていた高校生カップル。切に望むのは「普通の日常」なのだと。