梅木水晶の日常

愛知に転勤してきたばかりで、
まだそんなに友達もいなかった私は、仕事終わりに、
同じ北海道から転勤してきた、金田さんという女性を家に招待し、
お茶などを飲みながら、楽しく話をしていました。

男はその日、日中用事があり、
丁度出掛けていて部屋にはいなかったのですが、
男から電話がかかってきました。

「今、同じ北海道から引越してきた会社の人と部屋でお喋りしてる。」と言うと、
男が「ほんとに？」と疑うので、
私は電話をテレビ電話に切り替え、金田さんを映して見せました。
「今晩はー。お邪魔してます。」と金田さんは男に挨拶をし、
私は電話を切りました。

金田さんが帰ってしばらくしてから、
男が帰って来ました。

部屋に入るなり男は、
「水タン、この部屋、凄く煙草臭いんだけど…。」と言いました。

私は、
「金田さんが吸ったよ。一応、ベランダで吸って貰ったんだけど…。」と言うと、
「ねえ…水タン…わからない…？
　水タンが引越して来てすぐに、
　電気屋さんがこの家の中に入った時も言ったはずなんだけど、
　このマンションは、この一部屋しかなくて、
　僕と水タンが過ごす、大切な空間なんだよ…？
　その大切な空間に、そんなよくわかんない人間を、
　簡単にあげないでよ…!!
　さっきの金田って女？
　僕、一目であの女に品がないってわかったよ。
　あの女、水タンよりずっと年上でしょ？
　そして、独身でしょ？
　あんな品がなくちゃ、そりゃ結婚も出来ないよ。
　大体、普段、煙草を吸わない人の家に遊びに来て、
　平気で煙草を吸える神経がわからないよ。
　どうかしてるよね。
　水タンも、付き合う友達考えた方がいいよ。
　あんなのと付き合ってたら、水タンまで、
　品のない女になっちゃうかも知れないからね。」と言われました。

私が煙草を吸わない事は金田さんも知っていたので、
金田さんは煙草を吸う前、
「梅木さん、煙草を吸ってもいいでしょうか？」と私に確認をとりました。

私は「ベランダか、換気扇の下でならいいですよ。」と言い、
ベランダで吸って貰ったのですが、
やはり、部屋の中にしばらく煙草の煙のにおいが残っていたのが、
相当気に入らなかったようで、男の機嫌はしばらく悪いままでした。
煙草を吸わない人間は、煙草の匂いに敏感と言いますが、
男もまた然りでした。

ヒモ　働かない　同棲　同居　内縁関係　暮らす　暮らし　精神的ＤＶ　ドメスティックバイオレンス　ストーカー　束縛　逃げ　配偶者　彼氏　恋人　我慢　耐える　耐えられない　暴力　警察　相談　ミクシ　ｍｉｘｉ　フェイスブック　ｆａｃｅｂｏｏｋ