森の中、丹念に『木の寝床』が作られていく様子をひとりのおじさんの横に並び立って見ていた。木の寝床とは、木が根を張りやすいように土をふかふかにしたり、わらや草などを敷き詰めてその土を乾燥から防いだりすることらしい。中には、木の幹にわらの腹巻をつけている人の姿もあった。
「こうやって森を守っていくことが、わしらの使命だと思ってる」
そう言ったおじさんを見やるとニッと笑い返され、
「特別に見せてやろう」
と、いつからそこにあったのか足元に地下へと通じる黒い鉄板があり、おじさんがそれを引き開けた。するとそこには2m程の高さの空間が広がっていて、地下水路が作られていた。それも人工的な水路というよりは、蛇行する自然な川が地下を通っているといった感じである。
「すご~い
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Σ( ̄□ ̄*) 表彰されたでしょ!?」
やけに感動した私はそんなことを口にした。
「町からは表彰されたけどな」
自慢する素振りも見せず、おじさんからさらりと答えが返ってきた。
表彰されたんや。( ̄_ ̄*)へぇ~
でも私は“町”では規模が小さいと感じて即座に、
「国からされてないんですか?」
と訊いた。
「されてないなぁ」
それも別に何でもないことのように言ったおじさんだったが、私はちょっと不満に思い、
「こういう事こそ国がしっかりと評価しないとねぇ!」
と嘆息した。
そんな夢。