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購入履歴

September 3, 2005
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カテゴリ:小さな幸せ集め
先日、母の夢を見た。
今日になって気づいたけれど、その日は、母の月命日だった。

けど、夢の中で母に会えたわけではない。
夢の中でも母はすでに他界した後で、胸がせつなくて、母がいないと寂しくて・・・「お母さんに会いたい」という気持ちを誰に伝えたいというわけでもなく一人で噛み締めながら耐えている夢だった。

まわりの人も主人も子どもも、もう母の亡くなった悲しみからは立ち直っていることだろうと想う。柊威なんかは子どもらしい「幼少期の忘却」もみせはじめていて、日一日と母のことを忘れていっているようだ。
毎日、母の話を聞かせているけど、それでもジワジワと忘れてゆく。
「柊威、ばあちゃんのこと覚えてる?」
「ん~・・・、・・・うん。」(嘘っぽい)」
「どんなこと覚えてる?」
「ん~・・・ん~~・・・柊威くんにゲームいっぱいしてねって言ってた。」(ぜってぇ~ありえねぇ~っっ(-"-;A )

私は、
「成長の証だから、許してね」
と母の写真に心の中で語りかける。

「ほんとにもう、適当なこと言ってんじゃないよ。お母さん真剣にきいてんのにさぁ。なんか覚えてないの?」
「バナナくれた。あとりんごも。」

そうだったね。
お母さん、いつもバナナ持ってきてくれて、あとりんごもね。
一気に涙がこみあげてきた。
まだ覚えてくれてるよ。


あの日、お母さんがもう手術したくないって泣いたとき、
「今お母さんに死なれたら、柊威はお母さんのこと忘れてしまうよ。」
って、私、言ったよね。
「せめてランドセル買ってあげて、柊威の想い出の中にばあちゃんのことが少しでも残るくらいまで、長生きしてよ。」
って、そう言ったじゃない。
お母さんだって、
「うん・・・そうだな・・・」
って頷いて手術するって、言ってくれた。
あのときのお母さんの泣き笑い、好きだったな。本当に心の底から、お母さんのことが愛しいと、そう想った。

なのに、どうして、あんな風に突然、
死んでしまったの?

まだ、柊威のランドセル、買ってもらってない・・・。


少しずつ立ち直ってる。
けど、思い出せばあの日となんにも変わっていない悲しみが押し寄せてくる。
これは、母が決して生き返らないという事実そのものなんだと想う。
母が生き返らない以上、ずっと私の悲しみは、あの日と変わらずに胸の奥にある。

けど、お母さん、私は元気です。
幸せにやってるから、なんにも心配いらないよ。(*´∀`*)


ふと想うんです。
失恋の悲しみは、いつか癒される。
それが、たとえ何年もかかったとしても、いつか癒されることだろうと想う。それは相手がどこかで幸せに生きて暮らしているだろうという事実があるからだと想う。
辛いことはたくさんあるけど、みんな半年後か、一年後か、三年後には少しずつ消えてゆく。長くても10年とひきずることはないだろう。記憶に残ってせつなくなることがあっても、おそらくは10年も経過した出来事で泣いたりはしないでしょう。

けど、死別した悲しみは、決して癒されることがない。
その人がそこにいないからだ。
そして、世界中のどこにも、いないからだ。
そして、10年後も20年後もきっと思い出して涙そそられる。

だから、死別以外のことで、深く落ち込んだり不幸せに想ったりするようなことはしないと決めている。

家族が元気で生きてともに暮らしていてくれるから、私はそれだけでも毎日笑って暮らせる気がする。
自分が死んだら、母に会いに行くつもり。
それからたみゃさんにも、絶対に会いに行って、お礼を言う。
自分の生前、奥様にお世話になりました。って。





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最終更新日  September 3, 2005 08:24:57 PM
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