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テーマ:小さな幸せ集め(244)
カテゴリ:小さな幸せ集め
先日の盛岡商業高等学校が戦ったサッカーの試合中
実況中継でアナウンサーが熱のこもった声で 「宮沢賢治の精神でがんばって欲しいですね!」 と言い、 おもわず珈琲を噴出しそうになりました。 宮澤賢治といえば、自分が苦労を買って、 人に幸せになってもらおう・・・というタイプ。 決して人の上を目指さず、人のために自らが馬鹿になり、愚鈍になり、 道化になってでも人と争わず、世のため人のために貢献しよう・・・というぐらいの人。 とても他の高校生をけおとして勝利を得るぞ!というタイプではなく むしろ、勝たせてあげたっていいじゃないか・・・寄りの精神かと思うのです。 なので、この言葉を聴いたとき めっちゃ負けそうだっっと思ってしまいました。(爆爆) 「雨ニモ負ケズ」 作詞: 宮沢賢治 雨にも負けず 風にも負けず 雪にも夏の暑さにも負けず 丈夫な身体を持ち 欲はなく けして怒らず いつも静かに笑っている 一日に玄米 四合と味噌と 少しの野菜を食べ あらゆることを 自分を勘定に入れずに よく見聞きし わかり そして忘れず 野原の松の 林の陰の 小さな萱葺きの小屋にいて 東に病気の子供あれば 行って看病してやり 西に疲れた母あれば 行ってその稲の束を負い 南に死にそうな人あれば 行って怖がらなくてもいいといい 北の喧嘩や訴訟あれば つまらないからやめろいい 日照りの時は 涙を流し 寒さの夏はオロオロ歩き みんなにデクノボーと呼ばれ 褒められもせず 苦にもされず そういう者に 私はなりたい 宮澤賢治の文学作品や童話、いくつもありますが、 宮沢賢治の精神をこの作品らの中に探すなら、 誰でもこの詩にたどり着くんじゃないのかな。 宮沢賢治の精神というよりは、 奥州藤原の精神、とか そっちのほうが気迫が感じられるような・・・ でもこうして勝った後からこの詩を読み返すと なんとなく違った解釈もできて、 味わいも深くなりました。 雨にも負けず、風にも負けず、 そして、試合にも負けず・・・ なのですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
January 16, 2007 09:42:34 AM
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