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雲の上はいつも蒼空

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2006.04.07
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カテゴリ:カテゴリ未分類

昨日新聞を見ていたら、
訃報の欄に最も見つけたくなかった写真を見つけた。

絵門ゆう子さん。

乳癌が全身に転移して、一時は命の危機もあったが、
それを乗り越え、講演活動やエッセイの執筆に活躍していた。

私は身近に癌闘病患者がいたため、
どうしても癌の闘病記などが気になってしまう。
ある時絵門さんのホームページに辿り着いた。

朝日新聞東京版に週一回連載されている、
「がんとゆっくり日記」
…読んでいて、うん、うん、と、頷ける部分がたくさんあった。


癌は涙を誘う道具として、ドラマなどで安易に使われる。
悲劇、壮絶、余命など恐ろしい言葉が用いられ、
ドラマでは癌患者は殆んど必ず死ぬものとされる。

マスコミによって作られた、癌=死のイメージが強すぎて、
癌患者やその周囲は、病気との戦いと同時に、
その死のイメージの恐怖と戦わなければならない。

それはとてもエネルギーのいることで、
中には癌というだけで希望を失う人がいるほどだ。

絵門さんはそうした「癌患者は死ぬもの」というイメージに、
終始、はっきりと反対を唱えてきた。
自分に対して投げつけられるそのような言葉にも、
そうではないんだよ、と患者の立場から、反論していた。

病による色んな苦痛に耐えながら、心は病まず前向きで、
元気に仕事をこなす在り方はとても魅力的だった。

ついつい気になって週一回更新されるエッセイ
よく読みに行っていた。

今年のお正月は風邪で大変だった様子とか、
最近では肝臓の機能が低下して、やっと歩いている状態とか、
だんだん苦しそうになってくる様子が綴られていたのだが、
でも文章にはエネルギーが感じられて、
まだまだ、病気に負ける感じがしなかった。

3月30日付のエッセイは、
これまで効いていた抗がん剤が効かなくなって、
今後の治療をどうしたものだろうか、という文章だった。

病状の深刻さがこれまで以上に伝わってきたが、
今、命の危機が、ということではなく、一年後はどうなるか、
というところで終わっており、「次回に続きます」とある。

その直後に亡くなってしまうとは、予想できなかった。

また元気を取り戻して「ほら、再発・転移癌だって治るのよ」と、
明るい笑顔で言って欲しかった。

「彼女の死は医学的に必然」という人がいるだろうけれど、
その必然もひっくり返してもっと長生きして、
そう言った人達をびっくりさせて欲しかった。

まだまだ亡くなって欲しくない人だったのに…。

すごくすごく残念です…。



◆◆

*私の知っている中でひとつだけ、
「ちゅらさん」というドラマの中で、
主人公えりぃがけっこう進行した胃癌を手術で克服した、
という明るい取り上げ方がありました。他にもあればいいなぁ。

*実際は癌を克服している人はたくさんいます。
そうした人のことも最近は癌保険のCMやNHKのキャンペーンで、
取り上げられたりしていますが、まだまだ、大勢の人たちの心の中で、
癌=死のイメージは根強くあるのが現実だと思います。

*これまで絵門さんの考えていることが、
本人の書いているもので伝わってきたのに、
訃報はあまりにも味気なく、最後に考えたことも、
きっとご本人は伝えたかったろうなぁ…、と思いました。

一番詳しく伝えられていたのはasahi.comの記事でした。





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最終更新日  2006.04.08 11:09:16
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