娘の一人旅
2年に一度、九州・沖縄の職員が一同に集まり、情報交換と親睦を兼ねての研修会が開催されます。社内の慰安旅行も兼ねての研修なので、私の娘は小さな頃から、毎回参加しています。今年の研修は小学生なので学校が休めないこともあり、参加を見合わせようかと考えていましたが、開催地がたまたま沖縄(石垣島)だったこともあり、思い切って土曜に一人で来てもらうことにしました。最初は、妹に一緒について来てもらおうかとも考えましたが、まずはと思い娘に「一人で飛行機に乗って石垣島に来る?」と聞いたら、目を輝かせ二つ返事で「うん!!」です。2年生ですから、問題はないとは思いましたが、初めて一人で旅行をさせるので、親として不安が一杯。完璧にその気になった娘に、「この話しはなかったことに・・・」なんて言い出せません・・・。この計画が決まり、準備をしていく段階でも、やはり心配で「おばちゃんについてきてもらおうか?」と持ちかけますが、「一人で飛行機に乗ってみたいから嫌だ!一人で行きたいんだから!」と、大冒険旅行にでも挑むような勢いの娘に、親として成長しなければと意を決してこちらも挑むことにしました(おおげざですが、心配です)。子どもの初体験は、親も初体験なんですね。仕事柄、小さな頃から連れて歩いていますので、飛行機に乗ることや、飛行機内でのマナーは問題ありません。ある意味お父さんより回数多く乗っていて、旅行のベテランです。問題は、一時間も機内でひとりどう過ごすかです。鼻炎もあるので、発着時に耳が痛くなります。そのとき、ちゃんと絶えられるかな・・・とか、トイレに行きたくなった時ベルト着用のサインがあったらどうしようかな・・・とか。想像は計り知れません。前日にも電話で、「一人ぼっちは寂しいから、ぬいぐるみ(いつも連れて歩くジジ)持ってきていいよ」と伝え、当日のシュミレーションをして、寝坊しないように念を押します。当日の朝も、ちゃんと起きたかしつこく確認の電話を入れて「OK」。空港で到着を待つのみです。飛行機が早く着いたらいけないので、少し早く空港で待機し、ドキドキの待ち時間です。到着ロビーで、娘との再会を想像し、そわそわと心配しながら時間を過ごしました。飛行機が到着したことを確認し、出口に待機して今か今かと待ちわびていました。そして、到着ロビーへ出てきた娘へ一生懸命手を振る母。娘のリアクションは意外と低く、眠そうな顔で、片手を軽く上げるだけでした(--;)母と子の劇的な再会は?娘の泣き出しそうな可愛い顔は?そんなシチュエーションなんてありません・・・。寝起きでボーとたたずむ彼女は、普段となんの変わりもなくいたって平静でした。早起きして出発したので、飛行中の1時間はずーっと睡眠中。離陸して気が着いたら、着陸のアナウンスだったとのことでした。母だけが、ドキマギしながら過ごした、娘の初一人旅。子どもって意外と親が思うほど弱くはなく、タフな生き物かもしれません。親離れより子離れの方が、ずっと大変な取り組みかもしてません。今回、ひと回り成長した親娘でした。