カテゴリ:エッセイ集
身も蓋もない話だが、教員になったのは、仕事が楽そうだと思ったからだ。勤務先の始業は8時25分の職員朝礼からだったが、退勤は16時30分、ただし、格別な用がない限り、16時退勤は可能だと、就業規則に書いてある。16時になると、職員室はかなり空っぽの状態だった。
それに夏休み、冬休み、春休みは自宅研修が認められていて、一度も出勤しないのが普通だった。 それでいて、初任給は120,600円。当時、大卒の初任給は10万に届いていないくらいだったから、かなりよかった。 残業もなし、長期の休みもある。こんな仕事は教員以外にはなかったのである。18時間の授業を超えると、超過勤務手当もついた。確か1時間あたり6,000円。倫理社会を臨時で教えたときは、3時間分ついた。 自分が教員になったのは、結局はモラトリアムを延長できそうだな、と思ったからであり、志の低い教員だった。だから、仕事は面倒だった。それなりのレベルの授業はしていたが、またそういう授業をしなければならないクラスをいきなり押しつけられたのだが、それは別に嫌ではなかった。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.04.11 05:48:23
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