カテゴリ:Midnight
上のニュースは、もちろんエイプリルフールの嘘。
ロンドンBBC放送は、毎年エイプリルフールのニュースで嘘を伝えるのが伝統になっていて、これもその一つ。 そして「あれから20年が経ち」以降は僕の嘘。2012年の夏季オリンピックの開催地は確か来年決定されるはずだから、今から立候補しても無理に決まっている。 ちなみにこのニュースが流れた時、複数の日本企業がスポンサーに立候補したそうで、日本人はジョークが分からないと笑われたそうだ。 大学院に入ったばかりの頃、小さな学習塾で教えていた時期があった。 中学生を相手に国語を中心に教えていたのだが、ある日、中1向けのテキストの予習をしていた時、こんな言葉が目に飛び込んできた。 「5年前、ロンドンBBC放送を聞いていたら、ビックベンの部品が希望者に配られるというニュースを聞いた……」 今となってはうろ覚えだが、そのニュースを聞いた作者はレストランを経営している知人に電話をかけ、店の名物になるからぜひ応募するようにと強く勧めたそうだ。 もっとも、知人はそれがエイプリルフールの嘘であることに気付き、作者と一緒に大笑いしたという。 おそらく作者が聞いたのは実際にニュースとして流れたもの、僕が聞いたものは後年、傑作ジョークのアンコール放送として流れたもの。 そんな違いがあるにしても、同じものを聞いた人を見つけ、まるで遠い昔に同じ場所で過ごした人に出会ったような、ささやかなシンパシーを感じていた。 人は誰もいろんなところで繋がっている。 孤独とは、誰とも繋がっていないことではなく、繋がっていることに気付かないことなのかもしれない。 春の日差しの中、菜の花の黄色い花が風に揺れていた。 時と場所は違っても、菜の花を見た時に感じたことと同じものを胸に抱いている人が、必ずどこかにいる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.04.02 01:08:53
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