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以前書いた「狩猟入門者」のTKさんが久しぶりに訪ねてきた。
どうやらこうやら狩猟者免状も交付され、猟銃の所持許可も11月15日までには何とか間に合いそうとのこと・・・めでたし目出度しである。 そんなTKさんと約1時間ほど歓談したのだが、僕との初対面の直後から現在出版されている狩猟に関する本はほとんど読破され、知識のほうは下手をするとベテランハンター以上のものがあるように思われた。特に銃に関しては「弾道理論」まで話しが進み、短期間であっても熱心に勉強されたことを窺い知ることができた。 そこまでの知識の構築に対しては本当に素晴らしいことであると感心するのだが、よくよく話しを聞いてみると、いままでほとんど運動らしい運動をしたことが無いそうである。 そこで狩猟に向けての体力づくり必要性を説くと、早速、本やネットで体力強化の勉強を始めるとの返事・・・・ 「いやいや、そうではないんですよ・・頭で覚えるのではなく、体に覚えさせなければダメなんですよ。体力づくりは・・・」「とにかく歩けばいいんです」「坂道や階段を山に見立ててひたすら歩けば体力は自然と養われるんです・・・」「考えるより、まずは行動です・・」するとTKさんから「何キロくらい歩けばいいですかね。時間は?」という質問が返ってきた。 その質問にちょっぴり呆れてしまった僕は「体力づくりは個人差があるから、一概に距離とか時間などは言えないんですよ。とにかく体力が無ければ野生の鳥獣が生息するような急峻な山道は歩けないし、まして銃や猟具を担いでの狩猟なんかとてもできないですから。だから、何も考えずに体を養って下さい。そうじゃないとすぐに狩猟に嫌気がさしてしまいますから・・」そう言うとTKさんは何となく不満そうな表情で「わかりました」と言って僕の事務所を後にしていった。 最近、よく感じることなのであるが、仕事でも遊びでも頭に知識を蓄えただけで行動が伴わない「理論先行型人間」が多くなったと思う。 とくに営業の世界では、営業研修を受けたり、営業に関するハウトゥー本を読んで頭の中だけは「ベテラン営業マン」になったような錯覚に陥っている営業マンがどれほど多いことか・・・僕の知る限りではそのような営業マンに大成した人は一人もいない。 「トップセールス」と呼ばれる人ほど「行動的」で足を使い、ひとつでも多くの得意先を訪れようと努力する。 逆に成績を上げられない営業マンは、いつまでも社内に居残り、パソコンの前に座っていることが「仕事」であると勘違いしている。 僕がハウスメーカーに勤めていた頃、係りの人事権も与えられていたことから、部下で行動力の欠如した人間は次から次へとクビにした。 その中には一流大学の出身者もいて、決して頭は悪くないが行動が伴なわず、営業マンとしての資質と使用価値が見出せないことから採用後わずか1年で辞表を書いてもらったこともあった。 僕は何よりも「行動することの価値」を最重視している。遊びでも仕事でも頭で考える前に行動することのほうが重要だと思う。 理論は後から自然と付いてくるものだ。 TKさんが今の状態で山に入ったら、多分、30分も歩けないであろう・・ たとえ歩けたとしても、獲物の動きに瞬時に反応し、急所に向けて引き金を引くことは無理だと思う。 射撃場に通い、何千発、何万発も撃つことにより、自分の銃を体の一部として一体化させなければ獲物を性格に撃つことなどできない。 すべてが行動による蓄積が結果として現れるのだ。 今夜も取り止めのない文章に化してしまったが・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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