「歩きつなぎの旅」の記録

2007/11/08(木)13:33

【四国遍路25日目(後編)】

(完結)四国遍路(77)

(25日目前編よりつづく) 次の札所へは「安城寺廻り」コースを行く。途中、種田山頭火終焉の地である「一草庵」に寄る。「庵」というくらいだから四畳半厠付程度を想像していたが、2Kほどもありそう。住宅に囲まれて、ゆっくり往時を偲ぶ雰囲気ではない。 潮見小学校の手前でちょっと地図を見ていると、突然おじさんの大声が「太山寺はそこを突き当たって左だから」。地図を見ているだけで行く先を教えてもらえるのも、四国遍路ならではのこと。太山寺近くでも「お寺はあっちだよ」と、おじさんから道案内のお接待。 第52番太山寺、駐車場に大型バスが2台停まっている。境内まで上ると、先達に導かれた般若心教の大合唱。歳末でもバスの団体遍路ツアーをやってるようだ。団体さんが終わるのを待ってお参り。松山市街のお寺より、山の中のお寺にお参りするほうがやはりそれらしく感じられる。 第53番円明寺を打ち、コンビニで買物。15:30「民宿伊予路」に到着する。泊まり客の面倒をよくみてれる昔気質の女将さんがいるので、昨夏と同じここを予約した。金剛杖を洗う支度をしてくれる女将さんの足元が、歳のせいか前より弱々しくなったような気がする。通されたのは、前回と同じ部屋。 フロントの公衆電話を使っていると、石手寺と円明寺で見かけた中年の女性遍路が到着する。ザックと金剛杖、それに大きな手提げを持っていて、ちょっと変わった風体。 風呂のあと、広間で夕食。自分のほかは仕事関係の客が2人。フロントで見た女性遍路は素泊のようだ。ローストビーフ・鶏の唐揚・鯛の刺身・カズノコに酢の物という豪華版だが、「クリスマスと正月が一緒くた」とも言える。コリコリした食感の酢の物はナマコらしい。ナマコを食べるのは初めて、今後も食べる機会はないかも知れない。珍しいものを出してもらい、女将さんに感謝。「民宿伊予路」、1泊夕食付5500円。 別格9番文殊院→民宿伊予路:25.3km(第1番霊山寺より860.3km)

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