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カテゴリ:読書と自分と
昭和48年前後に書かれた「天声人語」のよりぬき。
33年後の今、読んでみるとあらたな味わいがあります。 「金利6%」と書かれていると、すごいと思い、「インフレのためこれでは目減りする」と追い打ちをかけられて、アタマがまっ白。そんな時代があったんですね。忘れていた言葉の数々「インフレ」「物不足」「狂乱物価」「過剰値上」。石油に振り回されている昨今、33年前の経験を活かすのは今ですよ。 ----てな具合で、熟成を感じます。 さて、この本の初っ端に取り上げられているのは、お役人さんの「接待ゴルフ」。 33年前の文章なのに、「まだ止められないのか」との言い回し。 悪弊の始まりは、さらに遡るようです。 守屋武昌が公務員になった40年代後半、新聞では「接待ゴルフ」が槍玉にあげられていたというのに、何故反省できなかったのか。なぜ、法学部卒の彼が、先人の誤りを繰り返していまったのか。 官公庁が語る「反省」が、実行力がないことの実例。 「赦す」ことは簡単だけれど、再犯を防ぐことには成らない。 時代を超えても、見事な冴えを感じる天声人語には感服します。 それをもってしても、馬の耳には響かないという、無力感を感じます。 深代惇郎の天声人語 http://www.amazon.co.jp/%E6%B7%B1%E4%BB%A3%E6%83%87%E9%83%8E%E3%81%AE%E5%A4%A9%E5%A3%B0%E4%BA%BA%E8%AA%9E-1976%E5%B9%B4-%E6%B7%B1%E4%BB%A3-%E6%83%87%E9%83%8E/dp/B000J9O30A/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1196246341&sr=1-1 守屋 武昌 1944(昭和19)年9月23日生 1969(昭和44)年3月 東北大学法学部卒 1971(昭和46)年 防衛庁に入庁 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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