9月下旬から何度かヘミシンクについての講演をする機会があったが、やはり体外離脱への質問を良く受けた。ヘミシンクは、基本的にバイロケーションという広義の体脱でいろいろな体験をするわけだが、ヘミシンク中の狭義の体脱は、積極的に求めても、なかなか獲得しにくいようだ。むしろ、普段ヘミシンクを聞き続ける事で、金縛りの時ように徐々に脳が覚醒しているのに肉体は寝ているという浅い眠りの状態(フォーカス10)に移行しやすくなり、狭義の体脱も偶発的に起こりやすくなると思われる。大脳生理学的に言えば、ヘミシンクは、いわば、脳内で夢を見ている時のレム睡眠状態を故意に維持させているとも言えるので、脳に器質的に何らかの変化を与えていく可能性があるかもしれない。普段は、ヘッドホーンを使わずに、メタミュージックと呼ばれるヘミシンクCDを気軽に聞いているが、これだけでも変化は徐々に起こると思われる。ただし、少なくともステレオで聴く必要はあるようだ。
今は、自分としては、霊魂不滅を迷うことなく確信しているので、狭義の体脱には、あまり興味はないのだけれども、先日講演会で空を飛ぶ夢は体脱体験だといわれているという話をしていたら、それが実際起こってしまった。10月中旬のある夜のことであった。
この日は、夜寝入ってからの事である。あまり肉体の震動感のないまま、肉体から徐々に抜けていった。そのまま、肉体から離れたので、今回は、家の外に出てみた。午前2時くらいであったろうか。駐車場に出て、外を見ると、街頭の灯り以外は、真っ暗であった。ちょうど講演会で話したこともあって、折角の機会なので空を飛んでみようと思った。すると、ふわっと飛び上がり、視角が、鳥のようになったが、方向感覚が掴めない。肉体の眼で見ている訳ではないのだが、少し眩暈のようにふらふらしたので、たまたま見えた自動精米機のある小屋の灯りを見つけて、そこに降りた。だいぶ遠くに飛んだ感じがしたので、肉体が気になったら、一瞬ですぐ戻れた。
人は、死後、必ず体脱するわけだが、霊界通信によれば、空間の移動には、練習がいるという。ガイドに習うらしいが、そんな話を思い出した。意識すれば、瞬間移動が可能なはずなのだけれども、このへんは私の体験としては不十分である。また、坂本さんも話しておられたが、体脱の前兆として耳鳴りとか振動を感じることもなく、自然に体脱する場合もあるようだ。それにしても一瞬だったが、確かに空を飛ぶのはとても気持ちが良い経験ではあった。