ちょっと懐かしい話など。
そう言えば、我が家のテレビが不調だった件のその後の報告をいたしておりませんでしたが、見てもらったところ、外のアンテナには問題がなく、テレビ内部のチューニング関係の部品の接触が悪くなっていたそうで、無事、直りましたとさ。めでたし。つまりは、「天気が悪いとテレビ画面が乱れるな~」と思ってたのは思い込みだったみたい(笑)というわけで、今晩遅くからグランプリはフランス大会が始まってしまうわけですが、先週の分として、語り残した無駄話など。一個前の日記で、「ダイスケ史上最高のSPは2011年のNHK杯」というようなことを書いたので、ひとまずそちらをご紹介。四回転の有無によって今回のSPの方が点数が高いですが、トータルの作品としての出来は2011年の方だと思います。この時はとにかく音のとり方が完璧だと思います。ステップやつなぎの振付はもちろんのこと、スピンのポジション変化や回転のひとつひとつまで、すべてが音にはまっていて、見ていてまったくストレスのない演技でした。いや、実際は勝手に緊張して吐きそうになってたけどさ(笑)2012年の国別対抗戦において、同じプログラムに四回転を入れて94点を出しているのですが、その時は一つ目のジャンプで四回転が単発になってしまったために、最後の3Lzをコンビネーションにしなくてはいけなくて、このNHK杯の演技で見事に決まっている、ジャンプおりてすぐ踊るってのができなかったので、せっかくの見どころがひとつなくなっちゃってる感じだったもので、トータルの出来は、やっぱりこっちなのです。四回転を入れずに90点て、相当にすごいこと。あ、あともうひとつ、全日本では四回転のコンビネーションを入れたうえで全部を決めてたけど、4T-3Tが決まったということでもう興奮してしまって、他がちょいと粗かったんですな。髪型は秀逸だったけど。ただし、やっぱり今見るとこの2011時点ってのは、ちょいとジャンプが小さい。なので、今年のプログラムでスピンが曲想にあってくれば、そこでタカハシ史上最高が完成するんじゃないかと思っております。で、そのパーソナルベストを更新したSP。滑り終えたタカハシを号泣しながら迎えたモロゾフを見て思い出したのは、2007世界選手権フリー。この時は逆で、演技が終わった瞬間にタカハシが泣いてて、「戻ってきたら泣いてたからびっくりした」というコーチ陣だったわけですが、あれから5年、立場が入れ替わって、それはそのまま、タカハシとモロゾフが積み上げてきた歴史であり、今、彼らがとてもいい関係性を築けているのだなと実に感慨深かったのでありました。2007年東京開催だった世界選手権でのフリーの演技、安心と信頼の西岡アナ実況、ホンダタケシ解説。最後のステップ前の「駆け抜けるがいい!」が大好きです(笑)やっぱりこのころはジャンプが大きくてきれいですよね。このころのこの感じが、今、戻ってきてうれしいのであります。んでもって、スピンは当然今の方がずいぶんうまいし、スケートも滑るようになってるし、ステップでもさらに速度が落ちないようになってるし。体型が変わったことや「自分がどうしたいか」の主張が入ってくるようになったおかげで、プログラムが全体的に洗練されてきたというのも大きな変化。ただ、ひとつ前の日記で紹介した2008年の演技と比べると、こちらの方がスケートがうまいように思えます。自分でも2008シーズンはスケートが荒れてたと言っていて、それはたしかになるほどな~と今見て思うのでありました。あとは、本人がプログラムを好きか嫌いかってのは、結構大きいのかも。で、急ぎ足であれこれ無駄話なのですが、今年これまでのタカハシ、エキシビションのプログラムを固定していません。前回スケートアメリカではおととしのエキシビションプログラム「海の上のピアニスト」、今回のNHK杯ではおととしのSP「マンボメドレー」。実は今シーズン用のエキシビションプログラムも用意しているようなのですが、それは「Time to Say Good-bye」。なので、少々出すタイミングをうかがってるのかな、と思う節もあり、ファンサービスとして「あのプログラムをもう一度」シリーズをやってくれてるのかな~なんて。あるいは、結局シーズン通してやらずじまいで、「やっぱり辞めないんで」とかもありだよ、と思ってしまうけど(笑)というわけで、今回も盛り上がったマンボメドレー。競技プログラムとしてはしんどかったけど、演じること自体は楽しいみたいね。と、このタカハシの王者の風格あふれるエキシビションの陰で、気の毒だった選手がひとり。アメリカ代表マックス・アーロン。実はSPで同じ曲を使っていた。っていうかSPを見た時点で、勇気あるなというか何でやったしというか。とりあえず見る?見ちゃう?ああ、アーロンたら、ホントなんでやろうと思ったのか…これ、しかも振付がパスクァーレ・カメレンゴでして、カメレンゴさんと言えば、バンクーバーシーズンから3年にわたってタカハシのフリーを振付けてきた方、このマンボがSPだった年も一緒にやっていたわけだし、この曲を使ったらバリバリに比較されるってわかってるだろうに…「ウッ!」のポーズ一緒だし(笑)そもそもアーロンはホッケーから転向したという珍しい経歴の持ち主で、なので、体形がまずホッケー選手だし、スピードや体力で押していくプログラムならともかく、こういうねっとりした表現とか細かいステップとか、そういうのができるタイプじゃない。ジャンプ力はあるけど、スケートそのものはうまくないからね。で、動画のコメントにも書かれちゃってるけど、単体でこの演技を見ただけで「この曲、タカハシのあれ…」と思って脳内再生で比較しちゃう人が多いのに、ダメ押しで本人にエキシビションでやられちゃったというね…タカハシはたぶん何にも考えないで「今回はこれやろうっと♪」な感じで選んだんだろうけど。さらにおまけ。そんなタカハシのエキシビションのバックヤードで踊る他の選手たち。シブタニ兄妹の動画、選手たちの素顔が見られて毎回楽しみです。あ、もう寝ないと明日のテレビ放送は早朝なんだった!結弦は2位以上じゃないとファイナル厳しいので、結構ハードなんです、実は。