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2023.01.08
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読レポ第828号

 

ぶり返す「怒り」「さびしさ」

「悲しみ」は捨てられる!

著:心理学博士 古宮 昇

発行:㈱すばる舎

 

第3部つらい感情を洗い流す!
「5つのセラピー+α」

 

♡3,苦しみをもたらす「隠れた動機に気づこう(2/3)

(相手の間違いを厳しく批判する心理とは?)
 つぎに、同じように隠れたこころの痛みから、人間関係のゴタゴタをくり返していた絵里子さんという女性についてお話しします。

 

 絵理加さん(34歳)は中学校の先生です。めまい、食欲不振、睡眠障害などの症状で内科を受診し「心理的なことが原因ではないか」とのことでカウンセリングを勧められてわたしのオフィスに来られました。

 絵理加さんによると、彼女の勤める中学校は荒れた地域にあり、いじめや不登校など生徒らの問題行動が多いことに加えて、先生同士の関係も悪いそうです。

 彼女は、職員会議でほかの先生たちと言い争いになることがあります。ほかの先生の意見に対して、「そんなやり方はダメです!」とか、「それは生徒のためになりません!今すぐやめてください!」と批判するのです。

 絵理加さんと同じように、癒されない怒りを抱えている先生たちもおり、彼らは絵理加さんに感情的に反応して言い返します。すると彼女はそれに対して「なんて言い方をするですか!あやまってください!」と返したりして、会議はまるでケンカの様相を呈したこともあるそうです。

 

 絵理加さんは、「他の先生が間違っているから、それを指摘している」と信じていますし、もちろん他の先生の意見が間違っている場合はあるでしょう。しかし、彼女が、「わたしが正しい、あなたはが間違っている」と一歩的に見なして相手を責めるせいで、先生たちとの仲は悪くなっていました。彼女が訴えるめまいや食欲不振などの症状は、そのことから来る仕事のストレスが一因でした。

 

(「わたしが正しいと認めてほしい!」)

 絵理加さんのカウンセリングが進むにつれ、彼女にもわたしにもわかってきたことがありました。それは、絵理加さんは幼いころから親に、自分の正しいさを認めてもらえず、「あんたが間違っている」というメッセージを送られて悔しい思いをして育ったことです。彼女がとくに強烈に覚えているのは、小学校低学年のときの夏休みの自由課題をめぐる出来事でした。

絵理加さんは夜空を眺めて星座を描くことにしました。彼女は、星と星を思うがまま自由につなぎ、想像をふくらませて「うさぎ座」「おわん座」などを作って描きました。それそれをお母さんに見せたところ、

 「こんな星座はないわよ。それに、この星座もないわ」

 と、くり返し訂正されたのです。絵理加さんは、せっかく見つけて楽しく描いた彼女の星座を否定せれ、泣いて怒りましたが、お母さんは冷淡でした。ちなみに絵理加さんのお母さんは、大学で物理学を専攻した成績優秀な女性でした。

 新学期になって学校に夏休みの課題を持っていくと、担任の先生は笑顔で受け取ってくれました。しかし、のちに理科で星座の時間になったとき先生が教えてくれる星座は、絵理加さんがみつけたものとは違うものばかりでした。

 そのころ、お母さんは再び理科の教科書を見て、

「わたしが言った通りでしょ。あなたの星座は違うのよ」

 と、彼女に正しい星座を教え始めたのです。絵理加さんは屈辱感を感じました、悔しかったのですが、そんな感情は押し殺してお母さんの言うことを黙って聞き、テストのために「正しい星座」を覚えたのでした。

 絵理加さんは、両親とそんな経験を重ねるたびに「わたしが正しいと認めてほしい‼‼」と感じました。そしてその願いを、大人になってもくり返していました。

 

(ゴタゴタをもたらす根深い原因)

 つまり、絵理加さんが職員会議で、ほかの先生たちの間違いを指摘し、攻撃する本当の動機は、「わたしが正しいと認めてほしい」ということだったのです。

 だから、他人の「間違っている部分」を目ざとく見つけて、「あなたが間違っている!わたしが正しい!」と主張していたのです。

 彼女は他の人たちに「あなたが正しいです」と言わせたかったのです。でも、彼女は他人の間違いを一方的に糾弾するので、そんな彼女に同調したくなる人はおらず、孤立していたのでした。

 

他人を攻撃しているときの絵理加さんは、大人の良識ある部分ではなく、「あなたが間違っている」と言われて悔しかった、傷ついた子どもの感情から行動していたのです。絵理加さんは、そうして彼女が作り出した葛藤や争いに傷つき、疲れ果てていました。

 絵理加さんはわたしに話すなかで、彼女のことを「間違っている」と責めたお母さんに対する怒りが湧き上がってきました。次いで、その怒りの底にある、認めてもらえなかったさびしさが感じられてきました。それらの感情を話して感じる過程を通じて、絵理加さんのこころの痛みは少しずつ癒されていきました。それにつれて、職員会議で他人を批判することも減るとともに、生徒たちに対しても、より寛容になっていきました。

 

と著者は述べています。

 

確かに、ここで取り上げている、絵理加さんのように自分の正しさを主張をして、言い張ったりしたり、攻撃的に相手に自分の正しさを押しつけたり、鬼の首を取ったように攻撃する人はいます。それには、絵理加さんのように親からの正しさを主張して屈辱感を感じて悔しかった感情が背後にあったのですね。たとえ、親の正しさが合っていても、自分を受け入れてくれなかったことに、愛情が無いと感じたのでしょうね!絵理加さんの母親は、絵理加さんの成績のために正式な星座を知ってもらいたかったのでしょうね。その思いを感じられずに、絵里子さんは「私を受け入れてくれない」と勘違いしたのかも知れません。

 ようするに絵理加さんは、母親からの無償の愛情が満たされずに居た状態だったのかも知れません。愛情飢餓の状態かもしれません。

 それには、自ら自分を俯瞰してのメタ認知でありのままの自分を認めて受け容れて、自分の愛情を満たすように上書きすることです。

 





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Last updated  2023.01.08 22:25:01
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