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カテゴリ:心理学 メンタル 悩み、読書
読レポ第933号 「孤独」のちから 著:諸富祥彦 発行:㈱海竜社 第1章「ひとり」はみじめ? 「ひとり」に対するそれぞれの反応 2001年に刊行した私の著書『孤独であるレッスン』(NHKブック)には、三十代後半の方々からずいぶん多くのお手紙をいただきましたが、そのほとんどは私の意見に共感を示したものでした。 たとえば、次のような内容です。 「私が中学生、高校生の頃は、『ひとりはみじめじゃないんだ』と言ってくれる大人はいませんでした。親も教師も、まわりの大人はみんな『友だちをたくさんつくりなさい』と言ってばかりだったので、自分でも友だちをいっぱいつくらなきゃと思ってやってきました。 だけど、今思うとあんなに頑張って友だちをつくって、今でもつき合いが続いているのは、ほんの一握り。あれほど無理してまわりに合わせて友だちをつくることに、なんの意味があったのでしょうか。 中学生、高校生の頃に『ひとりでいてもいいだよ』と言ってくれる大人に出会っていたかった……」 お手紙はこのようにご自分の過去を振り返り、ため息をもらすように、感想をつづらているものが多かったのです。 とくに女性の場合、子どもの母親同士のつきあいや、ご近所同士のつき合いにわずらわされることが多々あります。過去と現在の自分の状況をみつめたとき、「多大なエネルギーと時間を人付き合いに使ってきたけど、あんなに頑張ってまで、まわりと合わせる必要はなかったんじゃないか」と考えはじめる方がたくさんおられるにも、もっともなことです。 一方、高校生、大学生から三十代の前半くらいまでの若い方々の反応は、個人によって大きく異なります。 私は、全国各地で高校生対象の講演をよくおこなっていますが、講演を聞いてくれた高校生の中には、 「僕も友だちが少なくてずっと悩んでいました。 でも、お話をきいて、ああ、ひとりでもいいんだなって安心しました。無理して友だちをつくる必要なんてないだ。そう思うと、少しホッとすることができました」 言ってくれる方が何人もいます。ふだんから友だち関係に悩んでいる子は、私の話を聞いて、少し救われた気分になるようです。 一方、今、友だちがたくさんいる子どもたちの反応は少し違います。 頑張って友だちをつくり、無理してでも輪の中にとどまっている子は「、「友だちはいなくていいいんだよ」と言われると、 「たしかに、友だちのつき合いはウザい(面倒くさい)と感じることがある。でも、友だちがいないとさみしいし、ひとりでいるのもさみしい。みんなから変な目で見られそうだし、友だちから離れて、ひとりになる勇気なんてない」 と思うようです。今、自分がすごく努力をして、無理をしてでも友だち関係を維持しているからこそ、「ひとりでいてもいいんだよ」と言われると、複雑な気持ちになるのでしょう。 と著者は述べています。 そうした声が若い聴講者からの声にもあっるが、ある程度、年が増した30を過ぎた人からは、子どもの頃は、「孤独にならないように友だちを沢山作りなさい」と親や先生、周りの大人たちから連呼されて、沢山の友だちをつくるために気をつかい自分に蓋をしたり、時間もエネルギーもつかたが、振り返えてみると、かなり浪費で終わったコトを語っている人もいます。 そもそも、著者が言っている「ひとりでいる時間の大切さ」「孤独の持つ肯定的な意味」を理解して、「孤独はイケない」との呪いから抜け出すことが必要です。 引きこもりや不登校の一部のなかには、「孤独はイケない」に苦しんでいる人もいるように思います。ひとりでいる孤独になりたい時間も大切です。ひとりでいる孤独になる時間があれば、自分と向き合えます。向き合うことで、気づくコトもあり、自分の自己成長に繋がります。こうして、私がブログを書いている時間は孤独なひとりの時間があるからです。それによって、自分の考えや思いが整理されたりして気づき自己成長に繋がっています。くれぐれも他者とのつながりを失くせと言ってるのではないです。「ひとりでいる時間を大切に」「孤独の持つ肯定的な意味をもつことで、孤独を恐れない事です。お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.04.26 21:23:04
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