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遊心六中記

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2023.09.14
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カテゴリ:観照
=== 2023.8.29 ===
 南の空
9時20分近くに撮りました。ひつじ雲のような雲が青空に浮かんでいます。いい天気!
南西方向の空 
 西方向の空 
 頭上の空
 東方向の空
稜線の少し上は、まだまだ夏の雲という感じです。こういう姿の雲も素敵です。

 東方向の空
15時5分頃に眺めると、雲の姿は変化していますが、夏の雲というダイナミックさはそのまま続いています。東の空も、いい感じの一日になりました。
 南の空
南西方向の空 
 西方向の空 
 頭上の空

=== 2023.8.30 ===
 南の空
9時35分頃に撮りました。昨日とは一変して、素鼠色に近い厚い布が広がっている感じの空模様です。
南西方向の空 
 西方向の空 
 頭上の空
     この空模様は経験的には雨の到来を感じさせます。
 東方向の空
稜線際には白鼠色の雲が浮かんでいます。その上空はこちらに近い雲の連なりなのでしょう。
東方向の空には明るさがありました。

 東方向の空
17時過ぎに眺めると、朝とは異なり、銀鼠色の濃淡の布で覆われた感じに変化していました。
 南の空
南西方向の空 
 西方向の空 
 頭上の空

この日は、雨は降ること無く、曇りに終始しました。


さて、雲がたりを続けます。
真民さんの全詩集に収録された詩集「かなしきのうた」からの続きです。
                 (参照『坂村眞民全詩集 第一巻』大東出版社)
この詩集の最後の詩「三人の子に」と題する3ページにまたがる長詩です。ここに4つ目として雲が詠み込まれています。
この詩は、真民さんが梨恵子・佐代子・真美子という三人の我が子に対して「この三篇を幼き者へ贈る」と副題を付して詠まれた詩です。「1 三人の子に」「2 枕もとで」「3 晴着」という三篇。​その「3 晴着」に「雲」が詠み込まれています​

 お前たちが
 嫁ぎゆく晴れの日まで
 わたしは生きているだろうか
 財産もない
 故郷もない
 家もない
 不幸なお前たちに
 せめては父のこころばかりの
 晴着をきせてやりたいのだが
 それまでわたしは
 生きながらえているだろうか
 梨恵子よ
 佐代子よ
 真美子よ
 嫁ぎゆく日の夕べ
 もしも裳裾ひく
 くれないの雲が
 たなびいていたら
 貧しかった父の
 せめてもの門出の
 祝いものとして
 晴れの衣を染めて
 嫁いでいってくれないか

この詩で詠まれた情景は、かつての婚儀が背景にあるようです。江戸時代の婚儀は黄昏時以降の夜に行われていたそうです。「嫁ぐ日の夕べ」ということは、そのような慣習が続いている地方なのでしょう。「くれないの雲」ですから、真っ赤に染まった夕焼けの雲、その夕焼けの光が「晴れの衣」を染めるということでしょうね。
観天望気では、「朝焼けは雨、夕焼けは晴れ」と称され、夕焼けは天気が晴れる前兆と考えられています。つまり、夕焼けを幸先の良いことの兆しとして重ねられているのではないでしょうか。
「生きながらえて」いないという想定をした上で、夕焼けの色を、「貧しかった父の/ せめてもの門出の/ 祝いものとして」という詩句が表出されているのでしょう。
真民さんが三人の幼い我が子に対して注がれていた深い思いがこの一点に込められている第3篇です。

真民さんは1909年生まれで、2006年に97歳で逝去されました。我が子の嫁ぐ日をご自身の目でご覧になられたことでしょう。戦後の昭和は大きく変化していきました。真民さんはどのように我が子の嫁ぐ日をご覧になられたのでしょう。


さて、雲の変化に戻ります。
=== 2023.8.31 ===
 南の空
9時15分頃に撮りました。昨日に続き、曇り空でのスタート。似たような感じです。
南西方向の空 
 西方向の空 
 頭上の空
 東方向の空
昨日の朝と比べると、稜線際は似た感じですが、更に上空のくもり具合はすこし穏やかな感じです。
ただ明るさがあります。

 東方向の空
15時35分頃に眺めると、横雲が漂っていますが、青空が広がっていました。
 南の空
南西方向の空 
 西方向の空 
 頭上の空
南西から西方向にかけては、うろこ雲様の雲が活発に広がり、青空が垣間見える状態になっていました。

 南の空
18時5分すぎにもう一度空を撮りました。再びくもり空に変化していました。
南西方向の空 
 西方向の空 
 頭上の空
 東方向の空
稜線に近いところで青空が見える状態で、銀鼠色の雲が広がる空模様でした。

曇り一時晴れという天気の一日で、8月が幕を閉じました。
暦が9月半ばになったところで、やっと9月にキャッチアップできました。

つづく

補遺
坂村真民記念館​  ホームページ
  ​坂村真民について
坂村真民先生その詩の魅力 横田南嶺猊下 対談​  YouTube
結婚式の歴史!結婚式の始まりや現在に至るまでの道のりを徹底解説!​ :「幻の酒」
婚礼式​  :「弓馬術礼法小笠原教場」
「朝焼けは雨、夕焼けは晴れ」? 観天望気にみる先人の知恵​ :「Weather Marketing」

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こちらもご覧いただけるとうれしいです。
    ​ベランダから見た雲の変化と雲がたり 掲載記事一覧表





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Last updated  2023.09.14 00:10:11
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