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武道の極意として古来より伝えられてきた「力を抜くこと」によって発揮される力は、筋力を力の発生源にはしていません。「脱力」による力は、常に地球の中心に引かれる重力を感知し、心身に必要のない力みを完全に取り去った、地球上に存在する人間にとって最も合理的で自然な力であり、しかも、その力は筋力による力をはるかに超えています。 人間が自然に適応する自然体とは重力に適応するということであり、人間の身体は自然の法則と適応したときに最大の力を発揮するのです。つまり、「力=筋力」から「力=重力」への発想の転換が最初に必要なのです。重力とは地球上の物体に下向きに働いて重さの原因になる力ということです。 我々の身体は、常に地球の中心に向かって引かれる力が働いています。その力、つまり重力をうまく使うことが出来れば、筋力よりもはるかに大きな力を出すことが可能になるのです。しかも全ての物体に重力は働いている訳ですから、誰もがその力を使える可能性を持っているということです。 しかし、ここで少々厄介な問題を解決しなければならないのです。その問題とは、「重力を力に変えるために障害となるのが筋肉の収縮である」ということ。 そもそも筋肉は、その収縮する方向にしか力を発揮させられない。つまり、縮む方向にしか力は発生しない。ということを考えると、このような筋肉の収縮は重力に抵抗するということになります。 重力は自然の力でありますので筋肉を収縮させるということは、自然の力に抵抗しているということです。力を入れること自体が重力に意識的に抵抗しているのです。 実際に重力を力として使えるためには徹底的に筋肉の力を抜き、「脱力した統一体」になって重力を身体で感知する必要があります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004/10/08 06:41:20 PM
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