備忘録 最後
今年度最後の日は荒れていた。台風のような風と横殴りの雨。もちろん前日からわかっていたから、私は予定通りに家でごろ寝していた。7時間たっぷり寝たはずでも何もしていないと眠気は襲ってくる。短い周期の眠りを何度も繰り返していた。私は夢を見ていた。大したことない、特別記憶しておくにも値しないような些細な出来事の夢。現実との境で私はまどろんでいた。優雅そうに書いているが、実際はヨダレでも流していそうに間抜けな顔をしていただろう。横に居た父は少し呆れ顔をしていた気がした。夢と現実を3度ほど行き来したところで、そのまま夢に居ついていた。目を覚ましたのは1時間半後。風は強かったものの、雨は止んでいたようで屋根瓦は乾いていた。しばらくすると風も弱まり、空からは夕日が差し込んできた。テレビに反射する光が眩しい。スイッチを入れると光のせいで少し見えづらく、昔の画質の悪いゲーム機を思い出させた。アレは昼間に外で友達とやるのに苦労したっけな。いつもの夕飯の時間を過ぎていた。カレーを温め、冷蔵庫から昼の残りのおかずを取り出す。年度最後の食事が大好きなカレーってのも悪くはないかな久々に家から一歩も出ない、世間並みの休日をすごした。ちゃんと理由はあるのかもしれないけれど、なんとなく、これが2011年最後という感じ。