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カテゴリ:雑記
のどかな昼過ぎの小田急線。車内ものんびり、がらがら。 制服女子が二人並んで座ってました。 それぞれ膝にでっかいスポーツバッグを載せ、 一方が一方の肩に頭を載せて、 二人して正面の窓をぼんやり眺めております。 頭を載せられた方が、ちょっとけだるげに、 言いました。 「人生って、いいことと悪いこと半々だっていうけど、そういうのって、なくない?」 え、いきなり、深いかも? 肩を借りてる方が、前を見たまま、答えました。 「あるよ。」 ずばり確信に満ちた回答。 ・・・とは問屋がおろさんと。質問者、今ひとつ納得せず。 何か悩みがあるんだろうが、その声に切迫感なし。あくまで長閑、なのでした。 回答者ものんびり返すのでした。「ちょっとしたいいことって、あるじゃん」。 このあとお答えは、「ちょっとしたいいこと」の総和、と、「悪いこと」とのバランスという、 それでもなんか、「青春」の薫る女子二人だったのでありました。 その数日後。ラッシュ時間ではないがまだ朝、という曖昧な時間帯。 あの女子らが長じ、月日は流れて… 数年、ではおそらく/とうてい足りないが、 それぞれ背中にリュック。足もとはそのま山行けそうな、いわゆるウォーキングシューズ。 女子たちはスポーツバッグを抱えていたが、 「単身赴任なんてするもんじゃない」 ほら、いきなり重いではないか。ツマ自ら断言。 そして、ヤワな女子とは違うのだ、助言など求めん。相談要らぬ、結論は出ている。 いったいご主人単身赴任中に何があったのか! いやあったのかもしれないが、とりあえずそんなん問題ではないのである。 ダンナ帰って来たわけだ。 気ままに暮らしていた我が家に、よそでこれまた気ままに暮らしていた我が夫が。 「一人ならテレビつけてもラジオ聞いてても気兼ねしなくてすむし、寝返り打っても自由でしょ」 そういう生活にお互い慣れてしまった二人。今さら昔に戻れない~ 訳であります。 ウザい! 「それで別々よ。だけど夫婦でそれもおかしいじゃないってことで、またいったん一緒の部屋に寝て、それでまた別れて、って」 それが現実というものである。 女子たちと違った意味で、これもまあ、長閑と言えば長閑な話でございます。 離婚問題に発展するような家庭内別居ではない。あくまで、 邪魔。 それだけです。 そこに夢見がちな女子高生の曖昧さはないのであった。 あくまで、きっぱり、具体的。 淡い夢などもはや要らないのである。夜は実際に夢見るくらい熟睡したいんであって、 女子たちの形而上的悩みは、おばさまの形而下的問題に吹き飛ばされる。 女子らに「青いパパイヤの香り」が匂ったとするならば、 おばさまたちは熟したマンゴー・・・ ・・・あるいは熟したドリアンだったりして・・・ こうして女は成長する。 (…ほんとかい…?)
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Last updated
2012.07.01 21:34:17
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