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カテゴリ:一応正当日記風
琵琶湖の湖北・湖東には、実は仏像が多い。
なぜか十一面観音さまが仰山おわす。らしい。 20数年前、カルチャーセンターで仏像講座なるものを受けていた母は、その当時琵琶湖仏像巡りというのをやった。 そのころは今のような仏像ブームではなかったし、しかも京都奈良のような観光地でもないから、かなりのんびりじっくり見て回れたらしい。 だがそれと引き換えに不便でもあったから、全部は回りきれなかった。いつかその見残した分を見て、やり残しなく旅立とう(^^;)、冥土の土産を増やそう、と、それが夢でもあったわけである。 で、ある日、ふと電話の横を見れば、折り込みチラシ様なものに赤丸つけて置いてあった。聞いてみると、「あ、そう、それそれ」。 特別公開があるそうで、その中に母が見たい観音さまが入ってるんだそうである。忘れないようにとっておいた、と。 旅行会社のお膳立てツアー。 この手のやつが、長い間、苦手であった。偏見も多少混じってたかもしれない。「え、ツアーなの?」的気分がなかったとは言えない。自分の足で歩いて見つけることに意味があるのよ、的な、ね(そして自分の足で歩けば必ず違う場所に出るのが私のお決まりである)。 それが変わってきたのが、数年前の姉と甥たちとの北京弾丸ツアーだったかもしれない。意外にツアーも面白いかも?と、寝返ったのである。 確かに拘束はある。行きたいとこに行って好きなだけ時間を使う、ってことが、ツアーではできない。だがひとりでは到底時間的に無理なところにも行ける。そして何より、荷物が楽!である。そして、これは外国に限ってかもしれないが、ホテルがいい。ひとりで行ったらこんな部屋とれない、ってとこに、こんな安さで泊まれてしまう。何これ!って思ったもん。といきなり口調が変わるくらいである。甥っ子らに対しては、あんたら若いうちはもっと汚いとこ泊まんなさいよ、と言いたくなるくらいのホテルであった。 宿泊に関しては、国内だとあんまり差がないかもしれないが、お任せっていうのはまあ、特に老母を連れてたりすると、気楽ではある。下手すりゃ母の荷物も持たなきゃいけないんだし(じっさいこの心配は現実となった)。 そして簡単に寝返り宗旨替えした私は、その後は母と姉と京都奈良ツアーにも参加。そうそう、そこで出会う人たちもツアーの味付け要素になる。このひとはどういう人だろう、どんなことしてる人なんだろう、とか思いを巡らせるのも楽しいし、また実際に面白いことをしてくださる人もいる…世の中いろんな人がいるんだな、というのを、改めて実感させられたりもする。 で、今回も、京都奈良のときと同じ会社のツアー。今回は一泊。せっかく琵琶湖まで行って一晩だけってもったいない気もするが、ま、いいでしょう。 そして北京と同様、ばたばたの弾丸ツアー。だが、北京のときは若い甥たちと一緒、弾道は鋭く速かったのだが、今回の弾道はかなりよれよれだったのでした。そもそも仏像、平日、という要素からして、若者軍団になるとは考えられなかったとはいえ… 東京の集合場所に着いた姉からメール。 「この人たち、階段登れるのかな?」 旅行数日前に確認の電話が入った際、今回は歩き、石段が多いので、歩きやすい格好で、と言われたという。それを早く言え、と思った参加者もいたでありましょう… 母は既に、それを聞かされてビビり気味であった。 とはいえ、どう考えてもお年寄りが集まるツアーなんだから、そうそう大変なところは行かないだろう… と、私たちは軽く見ていた。 甘かったということが、やがてわかるのでありました。 東京駅で暇を持て余してるらしい姉からは続報が次々入る。 「平均年齢、75と見た!」 東海道線の車内でそのメールを読む。 早く歩けないから早く出る、という母とともに、乗る新幹線が東京駅を出るより先に(というより、着くよりも先に)東海道に乗っていたのであります。平均年齢を押し上げているひとりである母は、それなりに浮かれているようであった。 空はさわやかに澄み渡り、みごとな快晴でありました。合流地点は近い。 …と、また話が全然進まないわ。またしても、旅行の途中で話が終わるパターンになりそうな・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.05.20 14:14:04
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