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カテゴリ:鑑賞日記
すみだトリフォニーホールにて聴いて参りました。
前半はベートーヴェン「月光ソナタ」と作品110、後半はブラームス作品119、ドビュッシー「水の反映」「金色の魚」、アルベニス「エボカシオン(組曲《イベリア》第1集より)」「ナバーラ」。 大ホールはほぼ満席。男性のお客様が多かったです。 フレイレはブラジル人。学生の頃、アルゲリッチとのデュオ(南米出身つながり)のCDを繰り返し聴きましたが、何と自由なピアノだろうと思っていました。 舞台に現れたフレイレは優しい微笑みに溢れた好々爺といった風情。 でも、紡ぎ出す音楽は絶えることなく湧き続ける源泉のようにフレッシュで気づいたら2時間経ってました。 最初不思議だったのは、ソフトペダルを踏んだ時のような硬質な音色。 ベートーヴェンの110やドビュッシーのレース編み模様のような細かくて繊細なパッセージに焦点を合わせて調律したのかなあ。クリスタルな音を追求したのでしょう。 どう調律したらああなるんだろう。不思議な音でした。とっても綺麗なんだけど、キラキラじゃないのです。いぶし銀・・・プラチナ?そんな感じでした。 わたくしは作品110が一番印象に残りました。 ベートーヴェンの後期ソナタが沁みる年齢になったってことかしら。 最後の「ナバーラ」はこれでもか系のヴィルトゥオーゾな曲でした。 御年73才。きっとご本人としては衰えを感じることもあるのでしょうけど、超人的としか言いようがございません。 アンコールはパデレフスキ「ノクターン」、グリーグ「トロルドハウゲンの婚礼の日」、ヴィラ=ロボス「小さなピエロの小馬」、グルック(スガンバーティ編)「精霊の踊り」 演奏は超人だけど、観客に応えて会釈する姿は人間味に満ちててステキでした。 そして今日はある音大の社会人向け講習会の講義で「展覧会の絵」を弾いて参りました。 この一週間よく練習しましたが、スタインウェイのフルコンを弾くにはもうちょっと筋肉が必要でした。 でも昨夜のフレイレの音がまだ耳に残っていたので、弾きやすくなった部分もあったりしてよい発見ができました。 明日は同じ先生の講義で「春の祭典」連弾します! 今年の夏は図らずして熱いです! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年08月03日 01時41分21秒
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