前半は磔刑になるまでのイエスの生涯をイエス自身の側から、、後半はピラト総督の福音書となっています。
イエスは自分が神の子でありメシヤであることを最後まで疑っていた。一方ローマ総督ピラトは消えた死体の謎を現代人と同じように解明しようとした。ピラトの心境は死体の行方を追ううちに変化し癒されてゆく。・・本の表紙より。
イエスは自身の肉欲まで告白?したりしています。
一度は普通に結婚までしようとしていた・・が面白くなるのは後半のピラトの告白です。
ピラトの弟ティトゥスへの手紙という形式を取りながら進みます。
復活が信じられないピラトは死んでいないのではないかと思い、生きている可能性をまずは関係者・・あの百人隊長や弟子や・・を問い詰めたり、医学的に探っていくうちに・・。
「パッション」でも妻のクラウディアはイエスの死刑に反対で、悲しみの表情を浮かべていましたよね。
彼女はベールを何重にもかぶり、実はマグダラのマリアたちとあの十字架の下のいた・・そして復活したイエスにも会っていたのだった。
妻を愛するピラトはどうやらキリスト者になったのではないかと思う小説の最後だった。。
文中に「疑いは信ずる心の始まり」みたいに書かれた箇所があってそこが心に残った。