テーマ:季節(55)
カテゴリ:季節
私は 正義なんてものを信じてはいないから 正しいかどうかなんて知ったことじゃないから 心が前を、 あるいは相手のほうをまっすぐ向いていなければ どれだけ正論を述べたって よく出来たおもちゃのピストルと同じなんだよ この風で桜が散ってしまうのが惜しくて 花見に行けなかった春が惜しくて 夜中に思わずひとり、家をぬけだしてしまう。 急な通り雨に磨かれて光る路面をすり抜けていく、ぬるい空気の流れ。 「桜・満開」をすこし過ぎた川べりを歩いたのだけど、 結局、向かったさきは近所のショットバーで、 結局、酔っぱらってて、えっと、それで、・・・けっこういい気分。 夜を妖しく彩り、そうして青空にも似合う、春のひかりを集めたような花が、 近づいて見ると案外、地味な色をしているのは不思議だ。 桜できれいなピンク色に染めるハンカチやなんかは、 花びらじゃなくて、樹液で染めてるんだっていう話も。 不思議だけど、それだけ、なんだけど。 知りたいと思って近づいて、知ってしまったことで見えなくなるもの。 もちろんその逆もあるだろう、ただ、 本当はどう、とか言う前に、ただぼーっと見ていたいと思うときがある。 急に思う。 もしかしたら、桜じゃなくても良かったのかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[季節] カテゴリの最新記事
|
|