Welcome BASALA'S BLOG

2024/04/11(木)14:44

メガネ男と帽子女

I whisper(83)

亡くなった夫はどんなメガネも似合った。 レイバンのティアドロップのようなイカツイデザインも、 秀才定番の銀縁シャープなデザインも、 不思議なほど顔に合っていた。 鼻筋が通っていたことと、 幅の狭い顔のせいだとは思うが、 メガネが似合う顔の分析は余りわからない。 それは、私が全くメガネが似合わなかったからだ。 ※若い頃のキアヌリーブス。夫はこんな感じの顔立ちだった (「人によく「似てる」と言われた」と言っていた)。 どんなメガネをかけても夫に笑われた。 「そんなスタンダードなメガネも似合わんのか。 変わったヤツやな」 そう。 誰でも似合うような、当たり前のデザインさえ、 私がかけると違和感を伴う。 「顔は小さいし、目と眉の間も普通、特にメガネが似合わん理由がないんやけどなぁ」 と、分析とは言えない程度の分析をしてくれていたが、 どんなメガネも似合わなかった。 似合うわけではないが、アラレちゃんのような大きなメガネはかろうじてかけられたので、 伊達メガネとして持っていたが、 サングラスなどは買おうとすら思わなかった。 子どもの頃から視力がよかったので、 メガネが原因でいじめられずに済んだが、 もし目が悪かったらと思うとゾッとする。 不思議なのだが、夫はどんな帽子も似合わなかった。 顎がシャープなので、ツバの大きな帽子は似合わないと理解できるが、 キャップも、ニット帽も、ハットも、全く似合わなかった。 物理的な理由ではなく、顔の特性と合わない感じ。 かろうじて、ツバがほどほどで、高さが余りないテンガロンは 何とか合うかな、という程度。 ただ、テンガロンハットとファッションが合わない。 夫の好むファッションとテンガロンは180°違うのだ。 というわけで、夫は私が知っている限り、 帽子を着けて出かけたことはなかった。 対して、私はどんな帽子も似合う。 一般的に販売されていないような、 お高い帽子は合わせたことがないのでわからないが、 スーパーやブティック、百貨店程度で販売されている「帽子」 と名のつくものは、大抵似合う。 それも夫に不思議がられた。 「何かぶっても似合うなぁ。理由がわからん」 買う気がないのに、売り場にあったベレー帽を着けてみようとしたら、 「ええ年して、そんなん似合わんやろ」 と言われた。 鏡の前に立ち、かぶってみたら、 後ろから見知らぬご婦人が鏡越しに私を見ている。 驚いて振り返ると、 「いやぁ、よう似合いはりますねぇ」 と。 「あ、ありがとうございます」 面食らったが、怒る話ではない。 夫も、 「似合うなぁ。不思議なヤツや」 顔の大きさや形、鼻の高さといった物理的な理由だけで 似合う、似合わないが決まるわけではないことは理解できる。 しかし、これほどメガネが似合わず、 帽子が似合う理由は分析できずにいる。 ところが、5年くらい前から老眼鏡をかけずには 新聞も読めなくなった。 メガネに関する知識がないので、 とりあえず100円の老眼鏡を買ってきた。 「似合うやんか。何や、安もんは似合うんか」 と夫に嫌味なのか、本心なのかわからない言葉をいただいた。 そう。 ダイソーやセリアで購入した老眼鏡は、どんなデザインでも似合う。 どういうこと? 顔幅に合わず、下を向いたら落ちるくらいのサイズだが、 なぜか似合っている。 何が違うのか、わかる人は教えて欲しい。 似合う、似合わないに関わらず、かけないと仕方ない老眼鏡、 「諦め」の気持ちがあるから顔に合ってしまうのか。 それとも、年を取ると誰でも老眼鏡が似合う雰囲気になるのか。 わからない。。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る