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私の人生論 (思考が運命になる)

私の人生論 (思考が運命になる)

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2019年04月12日
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カテゴリ:千の朝

 十九世紀末のイギリスの歴史学者、
 パーカー(J.E.Barker)という人がある。

 この人の『オランダ興亡史』という書物は名著で、
 それこそ洛陽の紙価ならぬロンドンの紙価を高からしめた人です。

 この『オランダ興亡史』の中に、
 パーカーが、「領土だの物資だのというものが、
 その国め偉大さに本質的な関係があるものではない。
 真にその国民の偉大さに関するものは、
 そんな領土や資源や貿易ではなくって、
 国民の能力であり、国民の精神である。
 殊に後者の国民精神の問題である。
 これの旺盛な国民は、必ず、どんなに困ってもまた勃興する。
 航海に例を採れば、よく規律あり訓練ある乗組員であれば、
 荒海をくぐりぬけることもできるが、
 秩序の乱れた、精神のこもらぬ船員共では、
 沈没の危険があるのと同じである。
 その意味において政党政治は非常に注意を要する。
 国あることを知らず、ただ党あるを知り、
 その党よりも実は己の利を図るばかりというように、
 政党が堕落してオランダも衰退してしまった。
 だからどうしても、己よりも党、党より国家
 という精神に燃えた政党員を作らなければ、
 到底、政党政治というものも国民のために危うい」
 ということを痛切に論じておる。

 それがそう行かずにだんだん悪くなると、どうしても革命を招来する。

 革命というものはやむを得ざることであるが、無条件で肯定できない。

 非常に注意を要するものです。
 警戒を要するものです。

 ところが、行き詰まってくると革命が要求されるために、
 なにか革命といえば無条件に礼讃される傾向があります。

 これは間違いで、できるだけ革命は避けたが宜しい。

 やむを得なければ革命もなければならないが、
 それはあくまでも正しく賢明に行なわれねばならない。

 一番望ましいことは、
 革命など要らない「絶えざる生新」即ち維新であります。

「活眼 活学」 安岡正篤 PHP





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最終更新日  2019年04月12日 05時10分05秒
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