カテゴリ:認識の歩み
ヘーゲルは、 ゼノン(前335年~前263)こそが 「弁証法」の創始者であると言います。 「ゼノンの独自性は弁証法にあります。 かれはエレア派の巨匠であり、 エレア派の純粋思考を概念の自己運動たらしめ、 学問の純粋な魂となした哲学者であり、 弁証法の創始者です。 これまでのエレア派は、 「無は実在性をもたず、存在しない。 だから、生成と消滅もない、」というだけでした。 ところがゼノンは、 同様に、存在に矛盾するものを仮定し、 これを廃棄するのですが、 無や運動が存在しないとはじめから主張するのではなく、 理性の歩みに従って、 あると仮定されたものがおのずと みずからを否定していくさまを示します。」 それまでのエレア学派の哲学者のように、 ただ絶対の「一」を主張したり、 思考と存在との同一を主張したりするだけでなく、 ゼノンは思考の運動それ自体を問題にしたのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年10月21日 08時40分03秒
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