929387 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

私の人生論 (思考が運命になる)

私の人生論 (思考が運命になる)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2023年09月27日
XML
カテゴリ:認識の歩み


現代に起こった二つの大戦間の時代は
「暗い谷間」とよばれますが、
それは大規模な国際戦争に始まり、
物質と精神とのはなはだしい荒廃にみまわれ、
ファッシズムによる
一層非人間的な戦争の危機に直面した時代でした。

人びとは悲観論にとりつかれ、
文明の没落論が流行しました。

反面、フランスの中世哲学者ジルソン、
オーストリアの経済史学者ドプシュ、
同じくベルギーのビレンヌ、
イギリスの歴史家ドーソンなどは、
実証的な歴史研究から、
ヨーロッパの将来に希望をいだく
意欲的な史論を表したのも、
この「暗い」時代の特色でした。

この人々の論旨には
それぞれの個性がにじみ出ていますが、
過去の西欧の歴史を再検討して、
その伝統の実体をとらえ、
現代の危機を克服しようとする
共通点がうかがわれました。

古典古代の文明は民族大移動の外的破壊作用の、
またローマ帝国の内的崩壊作用の、
決定的な影響をうけることなく存続したとみる
「古代文化連続説」です。

ジルソンはキリスト教と古典学芸に、
ドプシュは貨幣経済に、
そしてビレンヌは地中海貿易に、
それぞれ古代の連続の根拠を求めて
学界に波紋を投げ、
かつ中世西欧への理解を通じて
現代の苦悩の解明を試みたのです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2023年09月27日 05時00分06秒
コメント(0) | コメントを書く
[認識の歩み] カテゴリの最新記事


PR


© Rakuten Group, Inc.
X