末摘む花の雑記帳

2014/03/20(木)16:15

流星の絆・東野圭吾

本(209)

流星の絆・東野圭吾 ・講談社 ・第一刷:2008年3月5日 ・初出:「週間現代」2006年9月16日号〜2007年9月15日号 ☆あらすじ 兄(功一)6年、弟(泰輔)4年、妹(静奈)1年の三兄妹は、ペルセウス座流星群を見るため、深夜にこっそり家を抜け出した。その夜は雨で見られず帰宅した。泰輔は、裏口から出て来た見知らぬ「男」が彼のいる場所とは反対の方角に走り出して行くのを目撃した。 家に入ると洋食屋を営んでいた両親が殺害されていた。 身寄りのない三兄妹は児童養護施設に引き取られた。 捜査本部は解散、その後も県警本部が継続捜査を行ってはいたが、一年も経つと事件を担当していた横須賀署の柏原刑事と後輩の荻村刑事の元に進捗状況が流れてくることはなかった。更に月日は流れ、荻村刑事の脳裏からもあの三兄妹の記憶は消えようとしていた。 事件から6年後、有明功一は高校3年生、泰輔は高校1年生、静奈は中学1年生となり、功一は翌春には施設を出て行かなければならなかった。 そんな夜、ペルセウス座流星群を見るためにまは三人は夜中に施設を抜け出した。あの悪夢の夜を挽回するように、その夜は次々と流星が漆黒の天上を駆け巡った。 功一は二人に言った。「俺たちって、流れ星みたいだな。あてもなく飛ぶしかなくって、どこで燃え尽きるかわからない。だけどさ、俺たち三人は繋がっている。いつだって絆で結ばれている。だから、何もこわがるな」 三兄妹は、惨殺された両親の仇討ちを流星に誓い合った。 事件から14年の月日が流れ、時効が迫っていた。 横須賀署の柏原刑事だけが、その後も功一に連絡をくれていた。 復讐を誓い合った三兄妹は、協力しながら詐欺師として収入を得ていた。最後の仕事と決めたターゲットは、レストラン「トガミ亭」の息子、戸上行成であった。奇しくも、行成の父親正行は「あの夜」泰輔が目撃した裏口から出て行った「あの男」だと言うことが判明した・・・。 彼らは着々と復讐計画をしかけ、真実を知りたいと言う息子の行成と三兄妹は戸上正行を問い詰めた。三兄妹が殺害された有明幸博の遺児だと知った正行は、柏原刑事、荻村刑事、三兄妹、息子の行成を前に、あの夜の事を話し始めた。彼の話を聞くうちに、功一は真犯人は戸上正行では無く思いがけない人物だと気付いた。やがて功一に問い詰められた真犯人は、功一の目前で遺書を残して自殺してしまった・・・。

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