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テーマ:花と自然を楽しもう(15532)
カテゴリ:地球人だもの。
「アナタが南天おじさんだったのね。」←足長おじさんのジュディ風に。
アタクシが事務所で育てている苔玉盆栽の手入れといった大層なものではなく、枯れて茶色くなった葉っぱをブチブチとむしっていたら、 「ほぅ、お嬢さんも山野草を始めたのかい?」と声をかけられました。 毎日朝夕と、自宅と畑の往復に鎌やら鍬やらを持って、事務所の敷地を横切る爺様でした。 「あ、えぇ・・・ようやくイソギクが咲き始めました。」 「いい具合に苔玉につくってあるのぅ。ワシも山野草の会に入っておって、家にもようけあるんや。この間も会の展示会に出したばっかりで・・・」 「あそこのショッピングセンターでやってた展示会ですか、見に行きましたよ。」 「そうかの~。もし好きなんだったら、ウチにもたくさんあるから言ってくれれば分けてあげるよ。」 「ホントですか!それはありがとうございます。」 話をしていて、アタクシは「この爺様、見覚えがある・・・」と思っておりました。 しかし「人の顔を覚えるのが滅法苦手な」アタクシとしては、この人だ!という確証が持てない。 この近所に住んでいるのだから・・・と思って、(記憶の片隅にある爺様の苗字を確かめるために)事務所に置いてある住宅地図を眺めていると、先ほどの爺様が小さな鉢を3つほど抱えて戻ってきて、 「これをよかったらアンタに分けてあげるさけ。」と言う。 この小さな鉢!見覚えがあるよ! 「・・・もしかして、おじさん。展示会のときにアタシにこの小さい南天をくれた鎌持さん(仮名)じゃないですかっ?」 「おお、そうや、そうや。ありゃ、あの時アンタ着物着とったやろ?いや~どっかで見たことあるお嬢さんやなぁと思っとったんやけど、そうかこの会社の事務員さんやったか・・・」 「はぁ、そうです。あの時は確かに着物を着ていました。」 「いやぁ、あの時話をしとって、会の仲間にも『鎌持さん、着物を着た楚々とした美人とお知り合いなんですか?』って聞かれてのぅ。『何となく見覚えはあるんやけど、思いだせんのや』って言ったら、『美人の名前を忘れるとは失礼だ』って言われて困った困った(笑)」(←最近爺様にモテモテだ) 「はっはっはっ。あの時は特に名前を言ってませんでしたからねぇ。会長のサイゾー師匠にアタシの名前を聞いたところで勤務先までは発覚しないでしょうし・・・」 「ここに出勤してくるような服を着とったら、ワシも気がついたかもしれんけどなぁ。こんなに毎日ここを通らせてもらっても、遠目に見えるくらいだったからのぅ。」(←そうだ、アタクシの普段着は全く楚々としていない。) 「アタシもこの南天をくれたおじさんが、毎日事務所の前を通っている鎌持さんだとは全く思いつきませんでしたよ。」 そんな経緯で、アタクシは南天おじさんとまるで『足長おじさん』のような再会を果たしました。 世の中、案外狭いです。田舎町だから尚のこと狭いです ということで、新入りが3鉢増えました。 何しろ南天おじさんが目と鼻の先にいるので、ますます枯らすわけにはいかなくなり、プレッシャーです(爆) シノブ君に至っては、梁に引っ掛ける針金までセットでくれました ありがたいことです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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