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美味楽食

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January 8, 2005
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カテゴリ:そとごはん
東京に戻ってのごはんは粕汁。
これには理由がある。
京都2日目にうかがったお酢屋さんで酒粕をいただいたのだ。

オットは粕汁が大好きで、結婚してから一度作ってくれた。
私の実家は、魚のあらや頭が食卓に上ることもほとんどなかったのだけど、オットに言わせると、あらで作るからこそ美味しいとのことで、その時もオットの実家から送ってきた辛い塩鮭の頭やあらがごろごろ入っていた。
寸胴鍋にたっぷり。
毎日火を入れて、煮詰まったらお湯を足して…。
1週間食べ続けたけれど、最後には鮭の頭もホロホロに崩れて、すべて食べつくした!ってかんじだった。

それからは私も粕汁にはあらを使うようにしている。

冷凍しておいた新巻鮭の頭を解凍し、フードショウで買い足した鮭のあらと身に強めに塩をしてそのまましばらくおく。
塩を洗い流して、80度くらいの熱湯をかけてきれいにお掃除して準備完了。

大根、人参、牛蒡、こんにゃく、薄あげと一緒に昆布だしでことこと煮込む。
味見をすると、しっかり鮭のあじがでていいかんじ。
のっぺい汁のような、そんなお味。

粕汁は好きだけど、澄んだスープも好きなオット。
きっと、粕を入れる前のこの状態も味わいたいはず。

今回は6リットルの大鍋にたっぷり作っているので、半分を取り分けて、片方にだけ粕を入れることにする。

粕は板粕。
香りがぷんぷんで、お酒の苦手な人はこれだけで酔っ払っちゃうに違いない。
実家から宅配便で送ったのだけど、セーターまで粕の匂いが移ってたものねえ。
ちいさくちぎってスープで伸ばしてよく溶かす。
隠し味程度にお味噌を少々加える。
粕が多めの、かなり濃厚な粕汁に仕上がった。

玄関のドアを開けるなり「いいにおいやなあ」と大喜びのオット。
粕入り、粕なし両方を食べてご満悦の様子。
これからしばらくは毎日、粕汁が続きそう…。

::::::::::

この粕を下さったのが、京都西陣のお酢屋さん林孝太郎商店さんである。
というわけで、年末京都旅行第2日目のお話へ…。

::::::::::

29日の京都は朝から雪がチラチラと降るとても寒い日になった。
でも丸々一日動けるのは、この日だけ。

午前中は、二条あたりをうろうろ。
あまりの寒さに喫茶店に避難、モーニングを食べる。
トーストにコーヒー、フルーツにジュースで350円。
安い…。

あったまったところで、またうろうろ。
柳櫻園さんでお抹茶やほうじ茶を求める。
ここの煎茶のティーバッグはオットのお気に入り。
会社でこっそり美味しいお茶を飲んでいる。
近くには一保堂さんもあって、老舗や古美術店なども多い。

楽天に出店しているお菓子屋さんもこの近所。
出来立てのシュークリームを食べたいなあ、と思ったのだけど、営業は28日まで。
残念!

関東屋さんというお味噌屋さんで白味噌と季節のお味噌を買う。
ご存知の通り、関西のお雑煮は白味噌。我が家はなぜかおすましなんだけど、私はまったりとした白味噌のお味噌汁も好きなので、時々家で作る。
季節のお味噌はなんとブルーベリー味噌。
パンにつけたりしてお召し上がりくださいとのこと。
お肉料理にもあうかも。

お昼は去年行った洋食屋と迷った挙句、晦庵河道屋へ。
河道屋はあの蕎麦ぼうろで有名なお店だ。
子供の頃、おばあちゃんちにいくと、よく出てきたなあ。
関西でお蕎麦、といっても蕎麦そのものの美味しさを味わおうとすると、失望することが多い。
ここもお蕎麦は小麦粉も入った柔らかいもの。
でも、おだしが美味しいの!
オットはここの鴨南蛮が大好きなのである。
特に寒い日には、この温かいお蕎麦がおいしい。
京都らしい坪庭のあるお店の作りも楽しい。

午後はこれまであまり行ったことのない西陣へ。
目的は「お酢」である。
以前、京都が本店の料理屋さんに教えてもらった林孝太郎商店さんのお酢、これがまろやかで美味しいのだ。
オットがお酢にこって、そのまま飲んでいるのだけど、ここのがいいと言う。
でもなかなか東京では売っていなくて。

地下鉄で鞍馬口まで行って歩く。
西陣はご存知の通り、西陣織で有名な町で、小さな織り屋さんが軒を連ねている。
区画も整理されていなくて道が入り組んでいるのと、京都独特の住所表示に悩まされて、なかなかお店が見つからない。

うろうろしていると「林忠次郎商店」発見?
あれれ、ちょっと違う…。
親戚筋か?
入り口には手作りのポスターが張ってあり、デパートなどには卸していない、小売もします、と書いてある。
面白いので入ってみる。
ごめんください…。だれも出てこない。
しばらくして奥さんらしき人が対応してくれた。
ここは3種類ほどの酢を扱っている。
生酢、というものを買ってみる。
米酢以外にりんご酢や酒かす、アルコールが使われている。
火入れをしていないので開封後は冷蔵庫にとのこと。
一般にはあまり売っていないらしい。
それにしても商売っ気のないことで…。
(ホームページ発見 http://izumigawasu.ram.ne.jp/)

そのすぐ近くに目指す孝太郎商店を発見。
こちらは、ギャラリーのような売場を設けていらっしゃる。
奥様にご主人から若主人から皆さん出てきて、商品の説明やお話をしてくださる。
東京では見かけない黒酢とだいだいポン酢を購入。
こちらのポン酢は賞味期限が3ヶ月と短いので、デパートなどにはなかなか置いてもらえないそうで。
東京では高島屋の京都物産展で出品するそう。
ネットで購入できるようなので、ご興味のある方はこちらから。
http://www.shinise.ne.jp/options/shinise/or_toppage.asp?temp_id=23&shp=21

その時、わざわざ来てくださって、と下さったのが酒粕である。
(あー、ここまでくるのが長かった…)

ここで、どうしてお酢屋さんで酒粕?と思われる方もいるだろう。
本来お酢はまずお酒を作って、そこからさらに酢酸発酵させて作るもの。
お酢を作る副産物として酒粕も出来るのだ。
お酢は、ちゃんと作ると本当に手間のかかるものなのだ。

この後、今日庵、不審庵を外から拝見して、下って錦をうろうろして、晩ごはん、ってことになるのだけど、この晩ごはんがなんとも大変なことになってしまったのだった。
長くなりましたので、また日を改めて…。

::::::::::

8日(土)の晩ごはんはお気に入りの目黒の台湾料理。
オット父と新年会を兼ねて。
豚耳、焼き餃子、春巻き、チャーシュー饅、干し豆とスペアリブの煮物、きくらげと豚肉の炒め物、酢豚、焼きビーフン、野菜タンメン。
美味しかったー!
いっぱい食べました!






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Last updated  January 10, 2005 01:13:41 PM
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