カテゴリ:文化財保護課
観城軒でございます。
ここ安土は季節が移り変わって初夏を迎えております。 安土山の麓では菜の花やツツジが見事に咲いています。 【つつじ】 【菜の花】 かつて安土城の中には菊文の瓦があったことを前回ご紹介しました。 菊のほかにも桐や松なんかも瓦の装飾になっています。 【松紋丸瓦】 この瓦の植物模様は松をデザインしたものだそうです。 焼く前の丸瓦の表面にスタンプ型を押し付けてつけられた模様です。 どんな建物のどの部分の瓦かは分かりません。 模様があるので人の目に触れる場所の瓦だとは思われますが… 瓦の装飾の中にはこんなものも。 【唐獅子】 形や模様から推定すると唐獅子の胴体のようです。 (残念ながら「牡丹」はついていませんでした。) 裏側には、どこからかはがれた跡が残っているのでもっと大きな瓦の一部分です。 昔はどこかの瓦の上で「阿吽(あう~ん)」と鳴いていたんでしょうか 安土城の中で花を探してみると、 例えば今は残っていない七重天主の部屋にも 梅、花鳥といった花を題材とした絵が描かれていた部屋があった、 と信長公の事跡を伝える『信長公記』には書かれています。 作者の太田牛一さんによると、それはもう素晴らしいものだったらしいです。 『信長公記』には、天正9年(1581年)2月、 京の都の乗馬パレード(当時「馬揃」といいました)で 自身の首に梅の花、腰に牡丹を飾って登場とも書かれています。 服も紅梅の模様入りで、派手好きで有名な信長公、 住吉の神様(大阪市にある住吉大社の祭神)と見間違うくらいのいでたちだったとか 信長公、見かけによらず意外に花好きだったのかもしれませんね…。 (教育委員会 文化財保護課) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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