パフューム ある人殺しの物語
パフューム ある人殺しの物語 スタンダード・エディション【あらすじ】18世紀のパリ。魚市場で産み落とされたグルヌイユは、数キロ先の匂いまで嗅ぎ分けられる特殊能力を持っていた。彼は自分をもっとも恍惚とさせた、果物売りの娘の香りを再現することに取り憑かれ、香水調合師になる。彼がいきついた、最上の香りの”素材”とは・・・。シリアルキラーの物語ながら、全体的にブラックユーモアとファンタジックな色調を帯びた作品。映画という媒体では本来伝達できない「香り」を、シナリオや台詞、映像表現で観客にしっくりと納得させてしまいます。個人的な注目ポイントは、パリの情景。魚市場や皮なめし職人のオェっとくるような、ぐっちゃりとした不衛生さ。(すみません)軽く絶たれていく人間の命。単に「貧しい」という言葉では現代日本に住む私たちに想像できない世界が、うまく作り込んであるという印象です。調合師たちが、当時どんな方法で香水を作成していたか垣間見れるのも楽しい。なお、ラストでは広場を埋め尽くす無数の男女が全裸で・・・というのがアオリで宣伝されていましたが、さほどエロくない(私の基準では)と思うので期待しすぎはいけません。(笑)