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超特撮英雄伝

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2013.02.10
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第1章 残り3日 前編

2002年12月・・・残されたライダーは龍騎、ナイト、ゾルダ、王蛇、オーディンの5人になっていた。

その日、街に大量のヤゴ型モンスターのシアゴーストが現れ、人々に襲い掛かっていた。

真司はシアゴーストから人々を守る為に、現場に駆け付けていた。

「何でこんなに・・・どうなってるんだ!?」

真司は目の前の無数のモンスターに戸惑っていた。

しかし、今は考える事よりもモンスターを倒すのが先決だと思い、カードデッキをビルの窓ガラス映した。

真司の腰にVバックルが装着され、変身ポーズをとる。

「変身!!」

その掛け声と共に真司はデッキをVバックルに装填し、仮面ライダー龍騎へと変身した。

「ヨッシャッ!!」

変身した龍騎はミラーワールドに向かった。

ライドシューターから降りると一体のシアゴーストが襲い掛かって来た。

「おっと!」

龍騎は素早い動きで攻撃を避け、デッキから1枚のカードを取り出し、左腕に装着されているガントレット型の召喚機・龍召機甲ドラグバイザーにそのカードを装填した。

「ソードベント」

ドラグバイザーの音声と共に空からドラグセイバーが降ってき、龍騎はそれを手に取った。

「でやっ!!」

龍騎はドラグセイバーで次々とシアゴーストを倒していくが、一向に数は減らない。

「これじゃ切りがない!!」

困惑する龍騎の前に、漆黒のマントを靡かせ、1人の戦士が降り立った。

「蓮!!」

龍騎の前に現れたのは仮面ライダーナイトだった。

「城戸、休んでいる暇はないぞ。モンスターはまだ残っている」

「あ、ああ!!」

ナイトの参戦で戦意を取り戻した龍騎はナイトと共にシアゴースト殲滅に尽力するが、それでもモンスターの数はなかなか減らない。

龍騎とナイトが戦ってる最中、もう1人のライダーがミラーワールドに来ていた。

「俺はこういうゴチャゴチャした戦いは好きじゃないんだよねぇ」

戦う龍騎とナイトを見ていたのは仮面ライダーゾルダ・北岡秀一だった。

「面倒だな・・・一気に片付けますか」

ゾルダはデッキからカードを取り出し、銃型の召喚機・銃機召マグナバイザーにカードを装填した。

「シュートベント」

ゾルダはその手にギガランチャーを手にした。

「害虫駆除と行きますか!」

ゾルダは龍騎とナイトが戦っているがお構いなく、2人が戦っている方向に発砲した。

「避けろ!!」

「おわっ!!」

ナイトはゾルダの攻撃に気付き、ギガランチャーの砲弾を避ける為に龍騎を蹴り飛ばし、自分はジャンプして攻撃を避けた。

ギガランチャーの砲撃は龍騎とナイトの周りに居たシアゴーストを一掃した。

「痛てて・・・っ。何すんだよ、蓮!?」

「感謝しろ、俺が蹴ってなきゃお前も北岡の攻撃に巻き込まれていたとこだ」

口論を続ける2人のゾルダが合流した。 

「感謝して欲しいのはこっちだよ。モンスターの数を減らしてやったんだからさ」

「でも、俺達が居る時に攻撃しなくてもいいでしょ!!」

「相変わらず五月蠅い奴だな、無事だからそれでいいでしょ?」

「あのな!!」

言い合いを続ける龍騎とゾルダだが、まだモンスターを全て倒したわけではない。

そこに4人目のライダー・仮面ライダー王蛇こと浅倉 威が現れた。

「はぁ~」

王蛇は戦う前や合間に首を回す癖がある、その癖と共に息を吐くのも王蛇の癖である。

「俺も仲間に入れろよ」

そう言うと王蛇は愛用のベノサーベルを手に次々とシアゴーストを斬殺して行った。

仮面の下にはモンスターを殺し、それを楽しむ浅倉の残酷な表情があった。

ゾルダと王蛇が来たことによってシアゴーストの数も次第に減ってきていた。

「よしっ!一気に決めてやる!!」

龍騎は新たなカードをデッキから取り出し、ドラグバイザーにセットした。

「ファイナルベント」

「ハアァァァァァァ~」

ファイナルベントのカードを使った龍騎は必殺技で全てのシアゴーストを倒すことに決めた。

「ハアッ!!」

空高くジャンプする龍騎の許に、契約しているモンスター・無双龍ドラグレッダーが駆け付けた。

ドラグレッダーが口から放つ火炎の勢いに乗って、龍騎は残ったシアゴーストの群れにドラゴンライダーキックを叩き込んだ。

そのドラゴンライダーキックの強力な一撃は全てのシアゴーストを倒した。

「ヨッシャーッ!!」

ガッツポーズを取る龍騎の前に戦いの首謀者である神崎が現れた。

「お前達に話がある。ついて来い」

変身を解き、ミラーワールドから出た真司、蓮、北岡、浅倉の4人は古びた教会に連れて来られた。

教会は荒廃し、辺りには蜘蛛の巣が張り巡らされていた。

飾られていたマリア像もひび割れ、右腕が欠けていた。

この教会が使われなくなって一体、何年ぐらいの時が経つのだろうか・・・

だが今、この4人にそんな事はどうでも良かった。

今知りたいのは神崎が何故、自分達をこんな所に連れて来たかの理由だった。

神崎は教会に遺されていたパイプオルガンの許に向かい、その椅子に座った。

オルガンの蓋を開けた神崎は鍵盤に指を置き、曲を奏で始めた。

4人は暫く神崎が弾くオルガンの音色に耳を傾けていた。

その曲は何処か重々しく感じる曲調だった・・・とても心地の良い音色ではなかった。

曲を弾き終えた神崎は口を開いた。

「この曲はお前達への鎮魂歌だ、俺なりの手向けだと思っておいてくれ」

この言葉がどういう意味か4人には分からなかった。

椅子から立ち上がった神崎は更に話を続けた。

「3日だ・・・後3日でライダーバトルは終わる」

その神崎の言葉に一同は愕然とした。

 

 

 

 






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最終更新日  2015.12.18 22:20:32
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