カテゴリ:カテゴリ未分類
第1章 残り3日 前編 2002年12月・・・残されたライダーは龍騎、ナイト、ゾルダ、王蛇、オーディンの5人になっていた。 その日、街に大量のヤゴ型モンスターのシアゴーストが現れ、人々に襲い掛かっていた。 真司はシアゴーストから人々を守る為に、現場に駆け付けていた。 「何でこんなに・・・どうなってるんだ!?」 真司は目の前の無数のモンスターに戸惑っていた。 しかし、今は考える事よりもモンスターを倒すのが先決だと思い、カードデッキをビルの窓ガラス映した。 真司の腰にVバックルが装着され、変身ポーズをとる。 「変身!!」 その掛け声と共に真司はデッキをVバックルに装填し、仮面ライダー龍騎へと変身した。 「ヨッシャッ!!」 変身した龍騎はミラーワールドに向かった。 ライドシューターから降りると一体のシアゴーストが襲い掛かって来た。 「おっと!」 龍騎は素早い動きで攻撃を避け、デッキから1枚のカードを取り出し、左腕に装着されているガントレット型の召喚機・龍召機甲ドラグバイザーにそのカードを装填した。 「ソードベント」 ドラグバイザーの音声と共に空からドラグセイバーが降ってき、龍騎はそれを手に取った。 「でやっ!!」 龍騎はドラグセイバーで次々とシアゴーストを倒していくが、一向に数は減らない。 「これじゃ切りがない!!」 困惑する龍騎の前に、漆黒のマントを靡かせ、1人の戦士が降り立った。 「蓮!!」 龍騎の前に現れたのは仮面ライダーナイトだった。 「城戸、休んでいる暇はないぞ。モンスターはまだ残っている」 「あ、ああ!!」 ナイトの参戦で戦意を取り戻した龍騎はナイトと共にシアゴースト殲滅に尽力するが、それでもモンスターの数はなかなか減らない。 龍騎とナイトが戦ってる最中、もう1人のライダーがミラーワールドに来ていた。 「俺はこういうゴチャゴチャした戦いは好きじゃないんだよねぇ」 戦う龍騎とナイトを見ていたのは仮面ライダーゾルダ・北岡秀一だった。 「面倒だな・・・一気に片付けますか」 ゾルダはデッキからカードを取り出し、銃型の召喚機・銃機召マグナバイザーにカードを装填した。 「シュートベント」 ゾルダはその手にギガランチャーを手にした。 「害虫駆除と行きますか!」 ゾルダは龍騎とナイトが戦っているがお構いなく、2人が戦っている方向に発砲した。 「避けろ!!」 「おわっ!!」 ナイトはゾルダの攻撃に気付き、ギガランチャーの砲弾を避ける為に龍騎を蹴り飛ばし、自分はジャンプして攻撃を避けた。 ギガランチャーの砲撃は龍騎とナイトの周りに居たシアゴーストを一掃した。 「痛てて・・・っ。何すんだよ、蓮!?」 「感謝しろ、俺が蹴ってなきゃお前も北岡の攻撃に巻き込まれていたとこだ」 口論を続ける2人のゾルダが合流した。 「感謝して欲しいのはこっちだよ。モンスターの数を減らしてやったんだからさ」 「でも、俺達が居る時に攻撃しなくてもいいでしょ!!」 「相変わらず五月蠅い奴だな、無事だからそれでいいでしょ?」 「あのな!!」 言い合いを続ける龍騎とゾルダだが、まだモンスターを全て倒したわけではない。 そこに4人目のライダー・仮面ライダー王蛇こと浅倉 威が現れた。 「はぁ~」 王蛇は戦う前や合間に首を回す癖がある、その癖と共に息を吐くのも王蛇の癖である。 「俺も仲間に入れろよ」 そう言うと王蛇は愛用のベノサーベルを手に次々とシアゴーストを斬殺して行った。 仮面の下にはモンスターを殺し、それを楽しむ浅倉の残酷な表情があった。 ゾルダと王蛇が来たことによってシアゴーストの数も次第に減ってきていた。 「よしっ!一気に決めてやる!!」 龍騎は新たなカードをデッキから取り出し、ドラグバイザーにセットした。 「ファイナルベント」 「ハアァァァァァァ~」 ファイナルベントのカードを使った龍騎は必殺技で全てのシアゴーストを倒すことに決めた。 「ハアッ!!」 空高くジャンプする龍騎の許に、契約しているモンスター・無双龍ドラグレッダーが駆け付けた。 ドラグレッダーが口から放つ火炎の勢いに乗って、龍騎は残ったシアゴーストの群れにドラゴンライダーキックを叩き込んだ。 そのドラゴンライダーキックの強力な一撃は全てのシアゴーストを倒した。 「ヨッシャーッ!!」 ガッツポーズを取る龍騎の前に戦いの首謀者である神崎が現れた。 「お前達に話がある。ついて来い」 変身を解き、ミラーワールドから出た真司、蓮、北岡、浅倉の4人は古びた教会に連れて来られた。 教会は荒廃し、辺りには蜘蛛の巣が張り巡らされていた。 飾られていたマリア像もひび割れ、右腕が欠けていた。 この教会が使われなくなって一体、何年ぐらいの時が経つのだろうか・・・ だが今、この4人にそんな事はどうでも良かった。 今知りたいのは神崎が何故、自分達をこんな所に連れて来たかの理由だった。 神崎は教会に遺されていたパイプオルガンの許に向かい、その椅子に座った。 オルガンの蓋を開けた神崎は鍵盤に指を置き、曲を奏で始めた。 4人は暫く神崎が弾くオルガンの音色に耳を傾けていた。 その曲は何処か重々しく感じる曲調だった・・・とても心地の良い音色ではなかった。 曲を弾き終えた神崎は口を開いた。 「この曲はお前達への鎮魂歌だ、俺なりの手向けだと思っておいてくれ」 この言葉がどういう意味か4人には分からなかった。 椅子から立ち上がった神崎は更に話を続けた。 「3日だ・・・後3日でライダーバトルは終わる」 その神崎の言葉に一同は愕然とした。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.12.18 22:20:32
コメント(0) | コメントを書く |