カテゴリ:書評
どうもお世話になります。川本さん書評の続きです。
-- さて、この本には何と、親子で出ておられる方もいます。 高木 健夫・有為両氏がそうです。 父親の健夫氏は読売新聞社で論説委員を務め、息子の有為氏は電通副理事(クリエーティブ総務局でクリエーターの育成に当たっておられるそうな・・・)の肩書きで登場しておられます。 まずは父親の健夫氏から引用しましょう。 「金日成主席が創始した主体(チュチェ)思想を知った私は、朝鮮だ、朝鮮を知らずしてアジアを論ずることはできない、世界を動かす人物は朝鮮にいるのではないかと考えるようになり」この方は主席と接見された様です。 氏が主席と接見された時の印象は「主席を見ながら、私は、(この人こそ真の人民の領袖だ)と確信した。主席のかたわらにいると、だれでもまるで両親にいだかれたように思われるという。その話には年来の旧知のようなあたたか味があふれていた。―偉人の風格とはまさしくこれをいうのであろう…―」と書かれておられます。 高木 健夫氏は主体思想に特別な思い入れがあるらしく、御自分の余生を「主体思想の研究にささげ、体制の異なる国々が友好的に共存する平和をめざすことこそがもっとも価値ある行動だ」と意義付け、日朝文化交流協会の理事長を引き受けたとの事です。 父親がこうですから長男の高木 有為氏も父親程ではありませんが、「共和国の、国際社会への永く大いなる航海は、金日成主席、そして金正日書記の優れた舵取りで、いい日和の航海になる」と書かれる程度にはマンセーが入っております。 ちなみに父親の高木 健夫氏は読売新聞社時代、何冊か共和国礼賛本を出されていますので、機会を作って是非とも紹介したいものです。 さて、ここからは学者の肩書きを引提げたアカデミックな方々に登場して頂きましょう。 まずは我らが立教大学名誉教授にしてチュチェ思想国際研究所理事長を勤められた井上 周八氏から紹介いたします。 氏の付けられた題名でまずは一発。 「金日成主席と人民大衆は一つであった」 いいですね、こういうの。www 全文紹介したいのですが、ここは我慢して、締めの部分を引用しましょう。 「チュチェ思想国際研究所理事代表団の私たち一同は、チュチェ思想を普及、研究し、世界の自主化のために微力をつくすことを、あらためて金日成主席にお誓いしたのである。」と書かれています。チュチェ思想→法華経、又は御書、自主化→広宣流布、金日成主席→『池田大作戦』名誉会長に変えても違和感無いと思う私は仏敵でしょうか?wwwwww 次は元法政大学教授にして、原水爆禁止日本協議会理事長の肩書きを持つ安井 郁氏と逝きましょう。 氏は学者としてチュチェ思想を「マルクス・レーニン主義の単なる発展として主体思想を捉えるのではなく、人類の革命思想の発展史上に、十九世紀後半のマルクス主義と、二十世紀初頭のレーニン主義と、現代の金日成主義をそれぞれに位置づけ、金日成主義を革命思想の発展の最高段階にあるものとして捉えなければならない」と考えておられる様です。 次は福島県いわき市にある東日本国際大学学長の鎌倉 孝夫氏を紹介いたします。 氏は当時、埼玉大学で経済学の教授をされていました。 氏は典型的なマルクス経済学の学徒であったようですが、学問上の逝き詰まりか、それとも現実世界に全く影響を及ぼせない憤りか、ついには「マルクス主義を”教条”とするのではなく、自主的、創造的に発展させること、チュチェ思想に立脚したキム・イルソン主義こそ、マルクス主義の歴史とまた、現在に存在する修正主義、教条主義を克服する現実の見本であるといえるのであり、私たちの理論、方法の発展にとって重要な、またとない実例を提示している」と書かれておられます。 -- こんな人たちが大手の広告代理店に勤務出来たり、大新聞の社説を書けたり、大学教授を名乗れたりするのに、なんで私はしがない賃金奴隷なのでしょうか。あああいまいましい。 思わずヘルメットかぶって反体制運動やりたくなってきました。つづく…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.03.05 22:05:03
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